2003年の フジテレビ の 木曜劇場 で放送された、 唐沢寿明 主演の作品。
2クールの半年間で放送されたが、全話平均視聴率20%超えとなった、伝説的医療ドラマ。
豪華キャスト揃いだが、キャスト陣全員に無駄がない配役ばかりで、本当、抜け目なかったと感じる。
医療ドラマの大御所みたいな存在ですが、政治と同じで大学病院の闇みたいな部分も垣間見える偉大な作品だと思います。お金や権力に溺れてしまう理由やその背景が見えるので見ていて面白いと思いました
子どもの時、田宮二郎主演のドラマも母が観ていたからボンヤリとは観ていたがなにせかなり昔のことだし子どもだったから大筋の内容はわかってたいたがちゃんと観たのはこれが初めてだったと言っても過言ではない。
なんで昔のとそう比較することなくすんなり観ることが出来たし、巨大病院の中にひしめく黒々とした人間の欲望を主演の唐沢寿明はじめ彼を取り巻く病院幹部や妻の父親がいやらしく演じていた。
しかしその反面人間の弱さも同時に垣間見た。
私は財前五郎が一番のさみしがりやで人の愛に飢えていたなと感じた。
過去何度も映画やテレビで映像化されたが、何といっても原作が優れているのがドラマ化した時の最大の強みだろう。ストーリーが分かっていても、最後まで飽きさせない。見ごたえのあるシリアスな医療問題を現代的にアレンジしているので、古臭さを感じさせない印象だ。唐沢寿明の財前五郎も善と悪の二面性を良く使い分けていて好演といえよう。田宮二郎に比べると、クールながらもさわやかなイメージが主人公をより魅力的にしている。江口洋介や石坂浩二らも、思った以上に役にはまっていて、大人の鑑賞に十二分に堪え得る。総合的評価でも2000年代の名作ドラマベスト5位内に入る出来栄えである。
山崎豊子原作「白い巨塔」が原作のドラマ。
白衣姿で病院の廊下を歩く財前五郎を見て、カッコいい!と憧れた人も多いのではないだろうか?
主人公、財前五郎は手術の腕も研究も超一流。
その上世渡りも上手で、巧みに権力者にすり寄り、大学病院内で確たる地位を築こうとする。
自らのオペが原因で患者に訴えられてもお構いなし。
むしろその裁判を利用してさらなる権力・名誉を手に入れようと画策する。
邪魔する者たちをすべて排除しすべてが思い通り、「さぁ、いよいよこれからが輝かしい自分の時代だ!」となった途端病魔に倒れる。
人間の醜さと儚さを見事に描いたヒューマンドラマである。
財前先生が出世に固執して、段々と人物が変わっていってしまう姿が悲しかったです。
患者のことはどうでも良くて、自分のことしか考えていないのかなと思っていました。
ですが、ラストにかけて財前先生の本当の胸の内を知り、
彼へ抱く感情が落胆や軽蔑だけではなくなりました。
一人の家族を悲しませ、苦しませたのは確かですし、その件に関して彼は最低に違いありませんが、
人生を医療の発展に捧げ邁進してきたことに対しては、少しだけ尊敬の念を感じました。
心に残るドラマの一つです
昔の病院ってこういうドロドロしてるだなというのがわかるドラマでした。大人の事情がたくさんつまりすぎていて病院ってこんなとこなの?って疑うところもありながらどんどん引き込まれていくドラマでした。今度新キャストでまた見れるようなので楽しみです。
ドラマの主人公の財前五郎は、自身の医術の腕前を基盤として、医学界での医者としての頂点への野望を持っています。脇目も振らずまっしぐらに突き進んで行く様子は、羨ましい限りです。人道的にはかなりの批判を浴びて悪人として描かれていますが、その目的に向かっての集中力には、大いに考えさせられます。こんな主人公の研ぎ澄まされた野望を演じた唐沢寿明のキャラは見事でした。
唐沢寿明や江口洋介主演の「白い巨塔」は正直出ているキャストがどなたも好きじゃない人ばかり。当時観るのは迷った。
しかし、第一話からひきこまれて最終話までの半年間あっとゆうまだった。
昔の「白い巨塔」の成功もあるので、それがあるから若干唐沢寿明は大袈裟な演技だったかなと今思えば感じるけど、当時はまあまあそれも味があってよかった。
人間をきれい事じゃない部分、弱さ卑怯さ傲慢さを実にうまく表現していて、恋愛要素なしの医療が舞台のドラマをかつてない成功に導いた功績は素晴らしい。
財前五郎は良い医者なのか?それとも狡猾なずるい医者なのか?どちらの顔も持つ医師なのだろうと思う。医療の発展に自分の描いた理想の医療現場を作るためには、やりたくもない人脈づくりも必要になり、自分に都合の悪いことも隠蔽し、実現するためには手段も選ばない。ある意味ではそれを信じて突き進む純粋さを感じる。
財前には目の前にある巨塔にむかって突き進むしかないのだろう。考えてみると白い巨塔を作るためにはどんな方法があったのだろうか?と考えさせられる。
里美や大河内教授のように間違いは正す清廉潔白な人間でこの癖のある業界に太刀打ちできるのだろうか?そんなにきれいごとでは済まないと思う。そう考えると...
過去何度も映像化されている「白い巨塔」。
唯一見たのは唐沢寿明演ずる財前のバージョンだ。
とにかくキャスティングが素晴らしい。
江口洋介、石坂浩二、山本学、みんなはまり役。
おじさんだらけなのもツボだった。
いまあるコメディータッチの大学病院もののドラマの
教授回診も「白い巨塔」ありき。
重たい音楽、薄暗い大学病院。
医療ミス、教授夫人たちの会合。
どこをとっても怖い。ホラーものだったのか?って思うくらいこわい。
薄暗さ漂う名作最高でサイコー☆
まずは観て!どっぷりがっつり観て!
そして一緒にすべての医者につっこみを入れましょう!
医療ドラマの金字塔とも言えるドラマだと感じる。
これ迄様々な形で映像化されてきた白い巨塔、これだけ皆に親しまれてきた医療ドラマは他に無いと思います。中でも唐沢寿明主演のものが面白かったです。
教授のイスを目指し暗躍する財前、自己利益の為人を利用する東、患者中心の医療を目指す里見等それぞれの立場での思いや行動がリアルに描かれています。
保守的な大学病院内で大なり小なりそんな事が起こっているのもまんざら嘘では無い様に感じられます。
教授選有り、医療ミス裁判有りの盛りだくさんな内容が見ている人を惹き付けます。
山崎豊子原作の医療ドラマ。
最近、ケーブルテレビの一挙放送を何気に見始めたら・・・止まらない!
3枚目の役も得意な唐沢寿明さんですが、財前教授ははまり役だと思う。
財前教授の友人、里見先生を演じる江口洋介さんも実直、真面目な感じが出ていて良い。
脇を固める俳優陣も豪華。
西田敏行、黒木瞳、伊武雅刀、石坂浩二。
これだけでも見るあり。
医療ドラマとは言いながら、どちらかというと人間ドラマ。
医学会でトップを狙う財前教授とそれを取り巻く様々な人たち。
いろいろと考えさせられる作品だと思う。
とにかく一見の価値あり!
私は上川隆也が好きなので見始めた「白い巨塔」
昔、田宮二郎が演じたリバイバルドラマ。
まぁ、唐沢寿明の財前の憎い事、小狡い事。白い大病院の裏の恐ろしさを感じる。
実際に本当に院長が先生達を引き連れて歩いてるもんね!後ろの医師達は何を考えてるんだろう…と、このドラマを見てから思うようになったよ。
そして、何より上川隆也が、医療ミスして誤魔化すにっくき財前に留めをバシッと打つ!江口洋介も味方!
最後はまさかの財前が病気で呆気なく死んでしまう…
フジテレビの開局記念ドラマで半年位やっていたから、登場人物も豪華だった!
また再放送でゆっくりと見てみたい!
成りあがるためにはどんな手段も選ばない財前医師と患者の心に向き合う治療を心がけている里見医師の二人の対照的な意思としての生き方が魅力のドラマです。
お互い人価値観や生き方は違うけれど、二人の間には友情があり、互いのことをどこかで認めているような感じ。
目標としていた教授になれた財前ですが、自信が病に倒れてしまいます。
自分の目的を達成するために、患者のことをないがしろにした罪なのかもしれませんね。
医師である彼らだけでなく、妻も夫の地位が自分の地位となり、お付き合いも大変そう。
医者の妻といえば「セレブ妻」で贅沢三昧な気がしますが、いいことばかりではなさそうですね。
...
医療界にうごめくダークな部分がリアルに表現されていて怖かった。
唐沢寿明さん演じる財前五郎が、医師でありながら母子家庭の貧しい家庭で育ったというシュチエーションがたまらなく哀愁を誘う…。
ドラマの随所に、田舎で一人暮らす母親のシーンが出てくるんだけど、そのたびにグッとくる。
そんな財前だから、なんとしても上を目指したいとなりふり構わず進む姿が、見ていて切ない。
でも、ラストは自身がガンに冒されてしまうという…。
救われないラストがジーンと心に響く。
やっぱり、山崎豊子さんの作品は見応えがあります。
医療ドラマの多くは、その医者の腕が良くてどんどん患者を助けたりとカッコイイ部分が前面に出るものが多いと思います。
ただこのドラマは生々しい病院内の派遣争いや人間関係、を中心に描いた作品でそれぞれの思いなどが、豪華な俳優さんによって如実に描かれ見る人を魅了(私は特に)する作品だと思います!!
特に江口洋介は正義を貫きつつ、財前先生も心配するという出来た先生で、キャラと演者がまさにマッチしていました。
医療ドラマを好きになるきっかけとなった作品だったと今考えれば思います。
間違いなく名作だと思います!
唐沢寿明が財前五郎を務めた平成版「白い巨塔」。東教授は石坂浩二、里見先生は江口洋介。大学病院の第一外科教授の椅子を巡って、ドロドロとした水面下での争いが起こっていた。それを演じる俳優陣もまた、演技派すぎて、一体どこにカメラを仕込んだんだ?と言いたくなるような出来であった。そして財前の愛人のケイ子の黒木瞳。映画「失楽園」で役所広司と不倫関係を演じたがら黒木瞳はそういう『不倫』の女がよく似合う!ものすごい色気。そんなドロドロとした世界の中で時折、財前は田舎の母に電話をかける。母の優しい声。「大丈夫だよ母さん、元気にやってるから」。そんな風に一瞬顔をほころばせる財前…もとい唐沢寿明が目に焼き付...
本当に、怖いかった!
医師は、人の命を救うことに全力で取り組んでいる。だなんて、きれい事なんだ。と言うことを、ガツンとたたき込まれた。
医療ドラマといえば、人命ファーストで、それに向かかって奮闘する医療関係者のストーリーが多く、またそこに感動するんだけど、この作品はそうではない。
けど、そんなところがとてもリアル。
これが実態なんだろうな…。と思うと、怖い。
医者と言えば世襲。というイメージが強いけど、主人公の財前は貧しい過去を背負っていながらそこからのし上がってきたところが、とても切なくて、心に響く。
作品の世界観にとっぷりと浸れる感動作!
このドラマは、唐沢寿明さんと、江口洋介さんのダブル主演のドラマとなっています。
病院の縦社会を、とても分かりやすく表現しているドラマとなっています。
出世の為に、患者よりも、論文や根回しを大切にする唐沢寿明、縦社会での出世を目指すのではなく、目の前の患者一人ひとりと向き合う江口洋介という、両極端の先生を出演される事で、医療とは何かを考えさせてくれる内容のドラマとなっています。超オススメのドラマです。
評価の定まった名作をドラマ化するのって、ストーリーや役者が原作に負けてしまったりする可能性があって見るのが怖いのですが、これは、最初から最後まで安心して視聴することができました。何よりも、主人公の財前教授を演じきった唐沢寿明さんの迫力はすごかったと思います。特に印象深かったのは、財前のテーマとして流れていたワーグナー。アクの強い財前にぴったりでした。そしてあらためて、この名曲とも対等に渡り合う演技をした唐沢寿明さんは、本当に素晴らしかったと思います。
名作と名曲、2つの優れた歴史的遺産と渡り合った俳優さんって、あまりいないのではないでしょうか?
主人公財前教授の成り上がりのために何でもやるという姿勢が恐ろしく映るものの、医療を良くするためにやっているという大義名分が彼を動かしているという部分もある所がこのドラマの面白いところです。里見助教授の善に進む姿は見ていて安心感や医療に対する信頼感が出てきます。サブキャラクターも野心や事情を持っていて実に魅力的です。