大傑作。滅多につけない★5です!
現在再放送で放送されているから鑑賞してるけど、本当におもしろくて毎回心に残るものがある。
本当にこんなにも毎回色んな思いが溢れて何か書かずにはいられないドラマ久しぶり!
しかも物語がちゃんと地続きで繋がっていて、生まれる結果や葛藤が物凄くリアルに感じられる。
同じ人と関わり続ける環境だからこそ生まれるものって良くも悪くもあって、青春はその最たる時間で、そこに詰まってるあるゆるものがこのドラマでは描かれている。
特に3話辺りからがたまらなくよい。
当時は当時で楽しんで観ていたけど、当時とはまた違った視点からこのドラマを観ることができていて、より傑作であると感じられ、実は大人が観た方がグッとくるドラマ。
当時の自分は野ブタに注目がいってたけど、今観ると修二に対して一番感情移入してる気がする。
実は変わりたいと願う人は野ブタだけじゃない。
青春を謳歌しているように見える人も、実は何となくその状況にもやもやしていたり、完全に満足している状態とは遠かったりする。
それは自分に正直になることができる場、自分が本当にやりたいことに気づいたときに、突如として頭によぎってくる。
クラスのみんなと仲良くて、クラスの人気者で注目を浴びる学生生活。
そんな修二が表に出る言動と裏にある自分の思いが違うことに葛藤し、あらゆる場面を取り繕うだけになってしまっていて、心の底から日々を楽しめなくなっていく。
そして誰かと深く関わるのではなく、全員と同じようにできるだけ多くの人に好かれるように関わっていく修二は、本当に人と関わるとはどういうことか、自らの感情について思い悩んでいくことになる。
人気者でありたいと願っていたのに、いつのまにかそれに追われ続ける人生となっていくのだ。
彰や野ブタに出会わなければ、修二はそれなりに楽しい学校生活を送れていたけど、本当に大切なことには気付けずに終わっていたのではないだろうか。
いつでも人は変わることができる。
それは変わりたいと思うことにまずは気づけるかがスタート地点となる。
良くも悪くも自分とは全く違う生き方や考え方をしてる人と関わっていくときに、そういうのは生まれたりするんだなと改めて考えさせられる。
そして後半につれて彰を起点にした様々な葛藤や悩みもしっかりと浮き彫りになってくる。
その裏に、青春の象徴である恋愛や感情、一人ではいたくない思いなど、色んなものに対する悩みが背景も含めて丁寧に描かれてるから登場人物たちに寄り添って同じように考えられる作品になってる。
学生に戻りたくなるドラマといえば、不動の1位は『プロポーズ大作戦』ではあるが、次いで『野ブタ。をプロデュース』が来るんじゃないかというくらいにはハマってる。
いじめを題材にしていた印象が強かったので、学生生活が嫌になるかと思っていたら、学生特有の青春全てが題材になっていて、時折大人のあれこれも入ってくる物凄く深い珠玉の青春ドラマであった。
再放送観られてない方いたら、今からでもぜひ観て欲しい!特に3話から全て!
ここからは備忘録的に流していたTwitterの各回の感じたことを改めてこちらでもまとめておきます。
【3話】
野ブタのよさが詰まった神回!
この(お化け屋敷の)回わりとちゃんと覚えてた。感動!
一瞬一瞬が奇跡でかけがえのない時間であることを伝えてくれる中で、学生時代特有の楽しさの裏にある不安が出てくる。
色んな人の表と裏。ただただ何も考えず毎日を楽しく過ごせたらいいのに、それが簡単なようでとても難しい。
今が楽しすぎるほど、先(未来)を考えると不安になる。
この生活がいつか終わって、みんなと会えなくなるときがくる。そしてそれは真理でもある。
そうなるとどうしよう。一気に現実が押し寄せてきて何者でもない自分が不安になる。
当時よりも修二の気持ちわかりみが深い。
【4話と5話】
3話は1話完結で神回だったけど、それをも超えるくらいに4話5話と物語に深みが出てきててまじで凄い!
こんなに泣けるドラマだったっけ!修二の本心が移り変わってて、それがわかるようにラストに呟かせる演出もたまらない!
本当にただの青春ドラマじゃない。
5話にしてすでに傑作!
野ブタだけに寄り添っていくと思いきや、ちゃんと一人ひとりに寄り添ってくれてる!
その中でも修二の描き方が絶妙にうまい。彼の人間味こそこのドラマの醍醐味!
共感もできるし、自分を見つめ直して色々と考えさせられる。
成長によって見方が変わるドラマはとても好きです!
やっぱり学生生活、青春を題材にする作品って素晴らしいなー!
誰もが共感できる人間関係がちゃんと描けて、それによる心の動きや悩みとかもちゃんと描けるんよね。
【6話】
表と裏。理想と現実。
大人が取捨選択を迫られ、どこかに収まっていかざるを得ない現実が描かれる。
生きていくためにはお金が必要。やらないといけないことも増えていく。
でも人生それだけに支配されたくない葛藤やそれぞれの背景があり、それら含めて色んなことを知っていく思い悩んで何かを得ていく3人。よすぎる!
6話はここに来てまた1話完結での神回レベルだった。
修二がサラリーマンを見たときの感じ方の変化が、冒頭と終盤で同じシーンを反復することで表されていて、そこに至るまでの描写もしっかりしてるから全然違和感なく深く入ってくる。
修二「ちゃんとした人間になる」
彰「道端の十円玉」
野ブタ「笑って生きる」
1話の頃だったら、3人が出会ってなかったら、この進路にはならなかっただろう。修二は外面だけじゃなく内面に目が向くようになり、彰は自分の転がり方を知り、野ブタは感情(喜と楽)の尊さを知る。
【7話】
修二の周りにはいつも人が集まる。
それは修二がどんな人とも関わりたいと願いながら、深く関わることを諦めていないから。
クラスの人気者になってもなお、関わる人全員を傷つかせないように、悲しませないように、笑顔にしようとしている。実はとても繊細で優しいところがある。
でもその優しさは、時として人を傷つけてしまう。
人とは関わりたいけど、人が好きにはなれない。恋愛感情がわからない。
でもどこかで断たないと、より相手を傷つけてしまう。自分にももどかしさが残り続ける。
色々考えちゃうから簡単じゃないし単純じゃない。寂しい。
野ブタに抱きつかれた後、修二はやっぱり俺野ブタのこと好きなのかもしれないとくると思いきや、寂しいときたのは本当に震えた!
人を好きになることがどういうことかわからないことがあって、そのときは確かに寂しいと感じる。
楽しくてもずっと孤独から抜け出せない感覚。