初回に帰る回収話、つまり半年間を貫くドラマの根幹を
「絆」などというふわっふわっの言葉でまとめちゃったか。
素人の分際ですけどw、自分ならこんなふうにはしない。
大事にしたいものが違いすぎる。
そう思って自分なりに書いてみました。暇か。
=============================
駄目だ、最後のピースが見つからない。
すっかり名作曲家として名を馳せた裕一も、
プレッシャーに押しつぶされそうになっていた。
世界中のスポーツ選手を鼓舞する曲を書かなければいけない。
僕はこの重責に応えられるのだろうか。
音は、思い悩む裕一を元気づけるために、
福島の仲間たちを家に招い...
初回に帰る回収話、つまり半年間を貫くドラマの根幹を
「絆」などというふわっふわっの言葉でまとめちゃったか。
素人の分際ですけどw、自分ならこんなふうにはしない。
大事にしたいものが違いすぎる。
そう思って自分なりに書いてみました。暇か。
=============================
駄目だ、最後のピースが見つからない。
すっかり名作曲家として名を馳せた裕一も、
プレッシャーに押しつぶされそうになっていた。
世界中のスポーツ選手を鼓舞する曲を書かなければいけない。
僕はこの重責に応えられるのだろうか。
音は、思い悩む裕一を元気づけるために、
福島の仲間たちを家に招いてくれた。
だが裕一はどんちゃん騒ぎの末、酔いつぶれ、
廊下に倒れて眠りこけてしまう。
その夜、裕一が見た夢は
小学校時代の運動会でのあのシーンだった。
ゴールを前にぶざまに倒れ、
周囲の目にさらされ、押しつぶされそうになった少年、裕一。
「ぼ、ぼ、僕は駄目な男だ」。
弱音を吐く幼いころの自分に、いまの自分がオーバーラップする。
そんな裕一の寝顔に朝日が当たった。
どこからか音楽が聞こえるような気がする。
そうだ。あれは生まれてはじめて、自分へと向けられた応援だった。
裕一は起き上がり、仕事場へと足を踏み出した。
藤堂先生が奏でてくれた音楽は
僕に大切なことを教えてくれた。
あの日、あの時、音楽に励まされてなかったら僕の人生はなかった。
あの音楽に力をもらい、あの音楽に向かって、
僕は今日まで走り続けてきたのかもしれない。
そういえばオリンピックの創始者、クーベルタン男爵も教育者だった。
彼の言葉なら政府関係者から聞いている。
「オリンピックで重要なことは、勝つことではなく、参加することである」。
この有名な言葉に続けて、クーベルタンはこう語ったという。
「人生で重要なことは、勝つことではなく、よく闘うことである」。
裕一は五線紙に向かい、耳を澄ませた。
固唾をのむ人々。土を蹴る足音。
ゴールに近づくほど大きくなるハーモニカの音色。
高鳴る鼓動。やがて響きわたる拍手。
あの運動会で裕一を包み込んだ音を、感動を、音楽の力を、
いま彼は全身に浴びながら一心不乱に音符に変えて刻み込んでゆく。
勝つためではなく、最後まであきらめないための曲。
この僕だから書ける曲。
届いてほしい。
これが僕からの、世界中の人々へのエールだ。
そしてオリンピック当日。
鉄男は恩師の墓前に花を手向けてこう言った。
「あの裕一が、いじめられっ子の裕一が、
ついにやりましたよ、先生」。
=============================
いや、はっきり言っちゃうけど、
初回から最終週への回収は何よりの優先案件じゃない?
ドラマの体裁をなしてないです。
脚本家のいないドラマをNHKはよくお金とって見せたな。
本作の評価はそこに尽きる。