【少年探偵ブラウンさんの視聴ドラマの口コミ・感想・評価一覧】

  • エール 第67話

    2.0
    • 出演者 3.0
    • ストーリー 1.0
    • 演技 2.0
    • 映像 2.0

    真似るなら本質を真似てくれ

    主人公夫婦が作家で、成功して弟子ができて、
    ちょうど妻の妹も同居するようになって、
    初めは印象の悪かった弟子と恋に落ちる。

    これ、まるまんまゲゲゲの女房と同じ展開。
    しかもゲゲゲでは...
    続きを読む 主人公夫婦が作家で、成功して弟子ができて、
    ちょうど妻の妹も同居するようになって、
    初めは印象の悪かった弟子と恋に落ちる。

    これ、まるまんまゲゲゲの女房と同じ展開。
    しかもゲゲゲでは当の弟子が窪田正孝さんだから、
    おそらく狙ってやってるんでしょう。

    だけど忘れてならないのは、ゲゲゲの場合、
    そのエピソードが物語の主題から決して離れてないこと。

    弟子・倉田さんは漫画家になる夢を追い続けていて、
    一人前になるまで告白できないと恋心を隠す。
    妹のいずみさんも彼に想いを寄せながら、
    彼の将来を信じきれていない自分には
    結ばれる資格はないと身を引いてしまう。
    そしてあらためて姉・布美枝の
    夫を信じる覚悟の強さに感服する。

    弟子と妹の恋を主人公夫婦と対比させることで、
    物語の主題を脇から補完しているわけですね。
    脇がしっかりと自分の人生を生きつつ、
    誰一人として人格を下げることなく。

    で、エールの梅ちゃんと五郎さんの恋路は
    いったい何のためのエピソードなんだろう。
    せっかく設定を真似るなら、
    物語の主題を支える作劇の妙を真似てくれ。
    それをしないなら単なるスピンオフだし、
    スピンオフなら中断前と合わせて
    2週連続の寄り道ってことになるぞ。

    いやまじでこのご時世に、尺余らせてるんじゃねぇよ。
    これでおちょやん短縮したら許さないからなっ、
    ハナコの野郎!
  • MIU404 第11話

    4.5
    • 出演者 5.0
    • ストーリー 4.5
    • 演技 5.0
    • 映像 4.0

    メロンパンマン

    社会的弱者だからといって犯罪に手を染めていいのか。
    悪を制するためだからといって法を犯していいのか。

    正義を貫くのは難しい。
    自分の感情や欲望を抑え込んで正しさを選ばなければいけない。...
    続きを読む 社会的弱者だからといって犯罪に手を染めていいのか。
    悪を制するためだからといって法を犯していいのか。

    正義を貫くのは難しい。
    自分の感情や欲望を抑え込んで正しさを選ばなければいけない。
    そのためには自ら傷ついても構わないという覚悟がいる。
    相棒、仲間、愛する人、さらには会ったこともない誰かのために
    自己犠牲を厭わないという勇気がいる。
    MIUが一貫して描いてきたのは、ここだと思う。

    思えば、メロンパン号はアンパンマンのオマージュかもしれません。
    アンパンマンが自分の顔を食べさせて
    人々を救うヒーローであるように、
    メロンパン号の二人は自分の心を犠牲にして
    救いに飢えた人々へと手を差し伸べてきたのではないかと。

    アンパンマンの作者やなせたかしさんは
    著書『私が正義について語るなら』の中でこう話しています。
    「正義を行う人は非常に強い人かというと、そうではないんですね。
    我々と同じ弱い人間なんです。」
    これは10話で伊吹が言った
    「正義ってすんげえ弱いのかもしれねえな。
    大切にしてみんなで応援しないと消えてしまうのかもしれないな。」
    という考えと重なります。

    弱いからこそ、弱い人の気持ちが分かる。
    仲間と力を合わせることの大切さを知っている。
    ヒーローは特別な人じゃない。
    ほんの少しの勇気があれば、誰だってヒーローになれるんだと。

    ♪アンパンマンは君さ 勇気を出して
     君は やさしいヒーローさ♪
     (アンパンマンたいそう より)


    久住が言うように神様のほうが残酷だ。
    災害といい、コロナといい、
    人ではない、心のない存在ほど怖いものはない。
    クズ、ゴミ、トラッシュを名乗って
    人の心に毒を盛り続けてきた“バイキンマン”久住だけど、
    逮捕されて志摩に血を拭われた一瞬だけ
    人間らしい瞳を返した。(菅田将暉、圧巻の演技!)
    志摩と伊吹にだけは黙秘せず、
    「俺はお前たちの物語にはならない」と話したのは
    言葉と裏腹に心を見せた証だと感じました。


    さて、おまけ。
    東京湾マリーナの「G11」とは何か?考察してみました。

    まず、Gは一文字でGangstaを指すスラング。
    社会の底辺層に位置し、麻薬売買など違法行為で生活している人のこと。
    悪人、悪友(ダチ)を表す。
    腹心の外国人と共有していた船だからこれが有力。
    クズミ、ゴミ、トラッシュの通名から、
    あの虫のことを兼ねているかもしれない。
    11はアニメ・コードギアスのエリア11=日本であることから、
    ネットスラングで日本人のこと。
    あるいは2011.311かもしれないし、
    アメリカ同時多発テロの911かもしれない。

    野木さんのことだから何の意味もなく、
    「お前たちの物語にはならない」のが正解な気もしますが。笑
  • MIU404 第10話

    4.5
    • 出演者 4.0
    • ストーリー 4.5
    • 演技 4.0
    • 映像 4.0

    正義は弱者

    本作は序盤から繰り返し繰り返し、
    弱者ゆえに罪を犯してしまう人々の哀しみを描いてきた。

    中盤は志摩の相棒と伊吹の恩師、
    ともに大切な人が
    正義のために罪を犯してしまう哀しみを描いた。...
    続きを読む 本作は序盤から繰り返し繰り返し、
    弱者ゆえに罪を犯してしまう人々の哀しみを描いてきた。

    中盤は志摩の相棒と伊吹の恩師、
    ともに大切な人が
    正義のために罪を犯してしまう哀しみを描いた。

    そして物語がたどり着いたのは、
    伊吹がゆたか君と話す中で気づいた
    「正義は弱者」だということ。

    悪のほうはルールを破るのに、
    正義のほうはルールを守らなければいけない。
    正義の側は初めから大きなハンデを負っている。
    この哀しい原則を真正面から描いたドラマがかつてあっただろうか。
    (知らんだけならすんません)

    このジレンマは、ごく身近にいつもある。

    酷いいじめを受けて仕返ししようとする人に対して、
    相手と同じレベルに自分を下げていいの?と
    僕たちは簡単に諭していないだろうか。

    さらにいえば、悪政や人種差別やらに立ち向かう人に対して、
    暴力を使うな、デモをするな、文句を言うな、
    芸能人のくせに、スポーツ選手のくせに、素人のくせに、
    と封じ込めていないだろうか。

    「正義は弱者」だという視点。
    だからみんなで連帯して守るんだという姿勢。
    今の時代に欠けていて、でもどこかで誰もが求めているその力が、
    ラスボス久住の最大の脅威になると予想して、
    来週の最終回を楽しみに待ちたいと思います。
  • MIU404 第8話

    3.5
    • 出演者 4.0
    • ストーリー 3.0
    • 演技 3.5
    • 映像 3.5

    第2第3のガマさんを生まないために

    第8話の感想を今日まで書けなかったのは
    モヤモヤが残っているから。

    人間ドラマとして観るか、刑事ドラマとして観るかによって
    感想が分かれるように思いました。

    まず刑事ドラマとして...
    続きを読む 第8話の感想を今日まで書けなかったのは
    モヤモヤが残っているから。

    人間ドラマとして観るか、刑事ドラマとして観るかによって
    感想が分かれるように思いました。

    まず刑事ドラマとして観た場合、
    正直、穴がありすぎると感じました。

    殺された男、あれだけレアな車で現場に塗料まで残していたら
    さすがに日本の警察なら速攻で逮捕でしょう、
    ガマさんが見つけるより先に。

    これまで機捜の役割を
    「犯罪を早く解決するほど社会が酷くならない」として
    描いてきたのに、
    ガマさんの件だけ警察の動きが鈍すぎるのが腑に落ちない。
    むしろ恨みを買いやすい元刑事の奥さんなんだから
    事件の可能性を高めに見積もって
    威信をかけて捜査するのが日本の警察だと思う。
    ガマさんを「どこなら止められたのか?」と悩むのは
    伊吹である前に、あの事故(事件)を捜査した担当者だよねと。

    人間ドラマとして観た場合には
    やっぱり心をえぐられる物語ですよね。
    「犯罪を早く解決するほど社会が酷くならない」。
    このことを伊吹はじめMIU4の面々に、そして視聴者に
    あらためて強く焼き付ける回だったと思います。

    伊吹が志摩の手を借りて失意の底から立ち上がったのも、
    第2第3のガマさんを生まないという決意の表れか。
    悲しい出来事ではあるけれど
    ガマさんは伊吹を成長させる存在であり続けた
    といえるかもしれません。

    今日、伊吹がさらに強く厳しく優しく
    刑事として成長した姿を描いてくれたらいいなと
    期待して観ようと思います。

    長々と偉そうにすみません・・
  • MIU404 第7話

    4.0
    • 出演者 4.0
    • ストーリー 3.5
    • 演技 3.5
    • 映像 4.0

    メロンは何のメタファーか

    志摩と伊吹が家出少女に食べさせたメロンパンと
    久住が成川に飲ませたメロンソーダ、
    この対比がくっきり描かれた回でした。

    「メロンは何のメタファーなんだろう」
    そんな声がTwitter...
    続きを読む 志摩と伊吹が家出少女に食べさせたメロンパンと
    久住が成川に飲ませたメロンソーダ、
    この対比がくっきり描かれた回でした。

    「メロンは何のメタファーなんだろう」
    そんな声がTwitterのTLに流れてきたので考えてみました。

    メロンの花言葉は「豊富」「潤沢」「飽食」「裕福」「多産」。
    つまり「豊かさの象徴」だということ。
    けれどもメロンパンに果肉はなく、メロンソーダに果汁はない。
    要はどちらも「偽物の豊かさ」だと
    野木脚本は語っているのではないでしょうか。

    家出少女が手にしたメロンパンは
    警察が与えた仮の安住に過ぎない。
    成川がおごられたメロンソーダも
    エセの幸福そのものだ。
    そういう意味では、
    メロンパンもメロンソーダも本質的には変わらない。
    与えられる側がいつか自分の手で
    本物を手に入れなければならないのだと。

    さて、これまで犯人は社会的弱者だったのが、
    第7話にして同情の余地のない犯罪者になりました。
    その代わり、弱者の明暗が分かれることに
    スポットライトが当てられた。
    そのぶん要素が多すぎる印象になりましたが、
    ストーリーが散らかってでも
    りょうさんの弁護士を出しておく必要があったのかなと、
    これからの展開を楽しみに待ちたいと思います。
  • MIU404 第6話

    4.0
    • 出演者 4.0
    • ストーリー 4.0
    • 演技 4.0
    • 映像 4.0

    弱者に戻れた志摩刑事

    いやー、参りました。

    第5話の感想で私は
    志摩は「弱者いじめ」の被害者だと予想したのですが、
    まるっきり反対のスタンスだったとは。

    本作は一貫して「弱者いじめ」を描いてきており、...
    続きを読む いやー、参りました。

    第5話の感想で私は
    志摩は「弱者いじめ」の被害者だと予想したのですが、
    まるっきり反対のスタンスだったとは。

    本作は一貫して「弱者いじめ」を描いてきており、
    二人の活躍を通して
    見て見ぬ振りをするな、あきらめるなという
    メッセージを野木さんは投げかけている。
    そのテーマの中で志摩の立場は、
    ミスを犯した後輩という弱者を救えなかったこと、
    見て見ぬ振りをしたことを悔やむ側だったわけですね。

    2話〜5話の犯人はみんな
    社会的弱者ゆえに犯罪に手を染めてしまった人たちです。
    そんな彼らの罪を追っていた志摩の葛藤は
    いかばかりだったかと思いますね。
    彼らを追い込んだ側の
    より罪深い強者はまだ堂々とのさばっている。
    そして自分もまた後輩を追い込んだ強者側の立場だ。
    弱者を捕まえるたびに
    死なせてしまった後輩を想い、
    巨悪を憎むたびに
    追い込んでしまった自分を憎んだことでしょう。

    だけど6話にして、そんな志摩を伊吹が解放した。
    後輩刑事は志摩に追い込まれたのではなかった。
    自分の罪に自ら向き合い、立ち上がろうとしていた。
    志摩の救いを必要とする弱者ではなかった。

    これでやっと志摩は強者ではなくなりました。
    強者を追う資格のある人間に戻れました。
    そして来週から、二人の捜査は巨悪へと向かうのでしょう。

    1〜5話をいわばイントロダクションとして使う、
    なんという重層的な構成なのかと噛み締めつつ
    その重みを受け止める
    菅田将暉氏の巨悪ぶりも楽しみにしたいと思います。
  • MIU404 第5話

    4.0
    • 出演者 4.0
    • ストーリー 4.0
    • 演技 4.0
    • 映像 4.0

    見て見ぬ振りをさせないドラマ

    第5話ではいよいよ「お国」の問題に切り込んできたから
    TwitterのTLでも反応が分かれていました。

    でも、第1回から振り返ってみると

    1話:あおり運転という不寛容
    2話:労働...
    続きを読む 第5話ではいよいよ「お国」の問題に切り込んできたから
    TwitterのTLでも反応が分かれていました。

    でも、第1回から振り返ってみると

    1話:あおり運転という不寛容
    2話:労働者へのパワハラ
    3話:学生への過度な連帯責任
    4話:落伍者の更生不調
    5話:留学生搾取

    ぱっと見は現代社会の課題のように見えて
    実は一貫して「弱者いじめ」を描いてきたんですよね。
    古くから社会に横たわる根深い問題で
    どんなに優秀な刑事でも解決できる問題じゃない。
    だから視聴者にとってもカタルシスが得られにくい。
    それでも一つひとつ、目の前の事件を
    何とか解決しようと奮闘する二人を描くことで、
    あきらめてはいけないよというメッセージを
    野木さんは送ってるのかなと。

    思えば、教室内のいじめだって、電車内の痴漢だって、
    見て見ぬ振りをすることが解決を遠ざけてきたんですよね。
    その際たるものが、
    選挙の投票率の低さなんじゃないかと思ったりもします。

    さて、5話で「お国」の課題にまでたどり着いたので
    いよいよ明日6話から志摩の過去にスポットが当たりそう。
    おそらく、志摩を追い込んでいるものもまた
    「弱者いじめ」なのでしょう。
    警察というタテ社会における「弱者いじめ」。
    それを甘んじて受け入れているような志摩を
    伊吹がどう救済していくのか。

    あきらめてはいけないと共感しつつ応援したいと思います。
  • MIU404 第4話

    4.0
    • 出演者 4.5
    • ストーリー 4.0
    • 演技 4.0
    • 映像 4.0

    終わらない事件と笑わない刑事

    手取り14万円。
    Twitterのトレンド入りとシンクロしたのは
    奇跡か、アフレコしたのか?
    いずれにしても今を敏感に切っている証ですね。

    回を重ねるごとにシリアスに骨太に、
    世の...
    続きを読む 手取り14万円。
    Twitterのトレンド入りとシンクロしたのは
    奇跡か、アフレコしたのか?
    いずれにしても今を敏感に切っている証ですね。

    回を重ねるごとにシリアスに骨太に、
    世の中の理不尽をえぐり取ってくるドラマ。
    1話完結といいながら、取り上げている問題は
    犯人逮捕ぐらいでは全然終わらないんですよね。
    笑わない志摩刑事がそのことを表しているようです。

    もしかしたら志摩刑事は
    自分ではもうとっくに死んでいて、
    でも世の中に悪が生き続けているから
    なんとか生きているフリをしているだけかもしれません。

    「彼女が最後に見たものは絶望ではなかったんだな」
    などとセリフでは説明しない
    抑制の効いた脚本がまた良きかな。
    ベタなハッピーエンドは絶対にやらないんでしょう、
    志摩刑事が心から笑う日まで。
  • MIU404 第3話

    4.0
    • 出演者 4.5
    • ストーリー 4.0
    • 演技 4.0
    • 映像 4.0

    すだモリアーティまさき

    たまげましたね。
    いろいろ書こうと思いながら観ていたのがふっとんだ。
    「リアタイ視聴をおすすめする」と
    野木さんがツイートされてるのは知ってたけど、
    まさかまさか、
    岡崎体育氏の変質者...
    続きを読む たまげましたね。
    いろいろ書こうと思いながら観ていたのがふっとんだ。
    「リアタイ視聴をおすすめする」と
    野木さんがツイートされてるのは知ってたけど、
    まさかまさか、
    岡崎体育氏の変質者が当て馬だったとはw

    これだけネットにコンテンツがあふれている中で、
    テレビにとっては同時性こそが武器であって。
    視聴者は同じドラマをみんなでワイワイ言えるし、
    スポンサーはCMを飛ばされないし、
    リアタイへの工夫はまさに
    プロフェッショナルの仕事だなと感じ入りました。

    今回、菅田将暉氏が登場したことで
    一話完結の横軸にラスボスという縦軸が加わりました。
    このバディ vs 影の巨悪というのは
    ホームズ&ワトソン vs モリアーティと同じで、
    古典中の古典なわけです。
    だけど古典はおもしろいから古典になるのであって、
    それを踏襲すると決断するのも
    まぎれもなくプロの仕事です。

    その代わり、
    古典ホームズから決定的に脱却しているのは
    まさに「機捜」であるということ。

    DNA鑑定など科学捜査が進化した現代は、犯人特定に推理の余地がない。
    この点がミステリ作家も苦心する部分で、
    仕方なく「大雪で閉じ込められた山荘」とか「走る旅客列車」とか、
    警察の手が及ばない設定を無理やりつくる必要がある。
    このジレンマを
    「24時間以内に解決しないと存在価値がない機動捜査隊」
    という設定によって解決しているんですね。
    2話の犯人なんて1日あれば分かっちゃうところを、
    機捜だからリアリティが生まれると。

    もちろん機捜ドラマは過去にもあったわけだけど、
    あえてホームズ的古典に機捜をからめることで
    現代ミステリの突破口開拓に挑んでおられるのかもしれません。

    ダラダラ理屈を書いてきましたが、
    菅田将暉氏は見事な配役。
    モリアーティが憎たらしく強敵であるほどドラマは面白くなる。
    期待しています。
  • MIU404 第2話

    4.0
    • 出演者 4.0
    • ストーリー 4.0
    • 演技 4.5
    • 映像 4.0

    不完全な人間が不完全な人間を追う

    1話・2話を見る限り、
    伊吹藍と志摩一未のバディ間に横たわる問題と、
    その週ごとの事件が共通のテーマになってる。

    1話はマウントを取り合うこと。
    2話が謝罪をするか否かということ。
    ...
    続きを読む 1話・2話を見る限り、
    伊吹藍と志摩一未のバディ間に横たわる問題と、
    その週ごとの事件が共通のテーマになってる。

    1話はマウントを取り合うこと。
    2話が謝罪をするか否かということ。

    その根底には、ちょっと大げさに言えば、
    刑事だって犯人と同じように不完全な人間であるという
    野木脚本の視点があるのかなと。

    毎週1話完結で事件が解決していくという横軸に
    志摩の過去が明かされていくという縦軸が組み合わさった、
    海外ドラマのような構造もその視点に沿っている。

    伊吹のほうはしゃべるたびに小まめに刑事失格なわけだがw
    志摩のほうは一見まともなぶん
    過去に大きな失格行為があったと匂わされている。
    ほんとうはきっと志摩のほうがヤバいやつなのだ。

    刑事も犯人もどこか欠落したまま生きてきた不完全な人間。
    でも不完全ゆえに人間の情に気づくことができる。
    失敗経験のない若い九重刑事が一番危なっかしく見えるのも
    そういうことなのだと思う。

    最後に、2話の犯人役の松下洸平さんは圧巻だった。
    善人ゆえに罪を犯してしまう繊細な若者の心情を、
    喉の震えや声の高低を自在に操りながら表現し切っていて
    ボーカリストってずるいwとちょっと思った。
    夕映えの富士山を背景に深々と礼をする美しいラストシーンは
    制作陣が用意した松下洸平への賛辞に見えた。
評価をする