1.0
出演者 3.0
ストーリー 0.5
演技 2.0
映像 3.0
エール 第88話
なぜ先達はインパール作戦をドラマで描いて来なかったのか。
自分が思うに、描いても描いても描ききれないからじゃないのか。
たかがドラマで背負うものが大きすぎるんだよ。
演出家の人は「逃げずに描いた」とうそぶいているそうだけど、
それが傲慢なの。
描ききれないなら逃げる(避けるだけど)ことが
ドラマ制作者として誠意ある態度ではないか。
プライベートライアンのオープニング、
ノルマンディ上陸作戦の20分をスタッフ全員で見てみろや。
あの映画を見た退役軍人がPTSDを発症して、
専用のホットラインを設けた。
そのくらいのリアリティとケアまでやり尽くして初めて
逃げない覚悟とやらを語れるんじゃないか。
それに、ここはすごく大事なところだけど
プライベートライアンはあの悲惨極まりないオープニングがあるから
戦地に行かない上官の命令で
大勢が命をかけて一人を救出することの馬鹿らしさ、
戦争のむごたらしさという主題が伝わるわけで。
ひるがえってエールというドラマに
このインパール作戦を描くことの必要性はあるの?
主人公が戦争を感じ取るのに
恩師が戦場で死ぬ場面を直に体験しなければいけないの?
そんなこともわからない程度の想像力しかない人の
音楽って何?才能って何?
ってなるでしょうよ。
私がもっと深刻に感じているのは、これで行くと決めた人が
外部の脚本家とかじゃなくて演出家=社員だということ。
NHKはほんとうに大丈夫なのか?