第20話があまりにも素晴らしかったので
書き留めておこうと思いました。

千代を道頓堀川に逃がす
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ごりょんさん、岡安に帰ってやくざにお金を渡す
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道頓堀の組織的な力に頼った回想シーン
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ごりょんさん、やくざを追い払いほっとする
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みんなで高笑い
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一平「相変わらず汚い川やな」とうそぶく
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千代「こないな汚いドブ川にも花咲くんやな」とつぶやく

この一連の作劇、編集は何度観ても惚れ惚れします。
それぞれ独立したパートのようで一連のメッセージになっていて、
特に、千代を逃した道頓堀川を
一平が「汚い川やな」と表現するのが示唆的です。
要は、千代を逃したのも道頓堀の「汚い組織の力」だということ。
そしてその汚い組織にもいいところはある（花はある）と言ってるんですね。

ごりょんさんが芝居だと言ったのはあくまでも
道頓堀川に死体が浮いていたことであって、
そういうことをする組織がいることを否定はしていない。
かめさんやお茶子たちの高笑いが白々しさを含んでいるのは、
わけを知る者たちだから。
ごりょんさんの芝居にもさらに裏があることを知っているからでしょう。
よく分かってないのはお婿さんの純真な旦さんだけ。
子どもの里子を帰しているのにもここに意味があると思います。

他にも「汚いドブ川にも花は咲く」は
さまざまな比喩を含んでいると思っていて、

・汚い身なりの乞食にもきれいな心がある
・かつて臭いと言われた千代にもいい人生が待っている
・汚い大阪弁にも温かみがある
・下品に思われがちな大阪にも人情がある

大阪の朝ドラを上っ面で判断して敬遠する誰かさん達に対しての
強烈なカウンターパンチではないでしょうか。
自分なんかは、汚いドブ川だからこそ咲く花の美しさが際立つ
と思いますけどね。