第8話「君の笑顔」
とある遺体が発見され、その事件を追ううちに伊吹とその恩人であるガマさんとの関係、そして事件の真相に迫る物語。
ハムちゃんが転がして止まってしまったピタゴラを志摩が直して玉を前にすすめる。スイッチの話と分岐点の話。ずっとこのメタファーが語られ続けている訳だけれど、今回は伊吹の“いつだったら自分がガマさんを止められたのか”という言葉が重くのしかかる。
ガマさんと奥さんが事故に合ってしまったのは、伊吹が「機捜っていいな。誰かが最悪の事態になる前に止められる」と笑顔になった第一話の事件がおきたあの日。あのときすぐにガマさんの所に伊吹が行っていたら何かを止められた?それともガマさんが言ったように伊吹にできることは本当に無かったのか?本当に本当に悲しいけれど、もしかしたら伊吹には何をしても止められなかったのかもしれない。でも人を変えることが出来なかったとしても、自分が変わることはできる。それを志摩が屋上で泣き濡れる伊吹に手を差し伸べたことで示してくれた。香坂に対してできなかった行動を、伊吹にはすることができる。こうやって少しずつ修正していくしかない。あっちにぶつかりこっちにぶつかり、時に立ち直れないほど傷ついたとしても前に進むしかないもんね。
今回の事件が連続殺人事件とはちょっと違うことを見つけたのが、あのUDIの中堂さんだというのも意味があったよね。だって中堂さんはソレをしなかった人だから。ミコトと出会ってなかったら中堂さんはどうなっていた?ここでも人との出会いとつながりが変化をもたらしているんだね。
いやでももう、本当に「MIU404」は連続ドラマを見るという面白さを味わわせてくれる作品だーー!見続けていることで、エピソードが重なっていくことで、物語そのものがうねりを持って前進していく感じ。あー、ドラマ好きだー面白いーと嬉しくなってしまう。