東京編の登場人物たちもそれぞれ個性的でキャストにぴったりなところが気に入っているのですが、やはり私は東北の人々がとても好きです。言葉でうまく言い表せないのですが太平洋側の東北の人たちが持つ湿度のようなものが、今回のキャストもうまく表現してくれているように感じられます。久しぶりに登場した浅野忠信さんもすごく好きです。
さて今週はモネちゃんとみーちゃん姉妹、そしてりょーちん家族のお話でした。私は「ずるい」という言葉が嫌いです。不正をしている以外はなにごともその人の努力が関わっているので、たいていのことはずるくはないんです。でもみーちゃんは姉のモネちゃんに対して、りょーちんが関わることに「ずるい」と言います。おそらく小さい頃から姉妹で比較されてきて、どちらかといえば「おっとりな姉・できる妹」というイメージを周りから与えられてきたはず。モネちゃんが中継キャスターになってテレビに出ていたときの表情も複雑でした。姉よりも優秀な妹であることをある意味で押しつけられ自分もそうあろうとしてきたみーちゃんが、りょーちんのこととなるとどうしても姉に勝てない。そしておそらくみーちゃんからすると「何もしてないのに好かれて、選ばれてずるい」ということなんでしょうね。
でもそう考えると、それはやはり「ずるい」ではないんです。だってモネちゃんを選んでいるのはりょーちんですから。じゃあなんでみーちゃんはそんな言葉を姉にぶつけるのか。きっとモネちゃんはみーちゃんにとってほぼ唯一「いい妹」でなくていい相手だから。甘えでわがまま、そして八つ当たりなんだと思いました。家のこともあるだろうけど、おそらく漁師を選んだりょーちんに近づくための努力として水産のことも頑張っているはずのみーちゃん。彼女の成長にも注目したいです。