仕事一筋の鈴木京香さん演じるるいさんが、年下の男性からのアプローチに戸惑って、傷つきたくないと思いながらも惹かれていく様子に引き込まれました!離婚してから恋とは無縁に生きてきた40代の「セカンドバージン」な女性が、恋に踏み込むのはとてつもなく勇気がいることだと思う。でもいざ踏み込んだら溺れながらもどこか冷静で、仕事も恋も諦めたくない、降りたくない、そんなしたたかさも持っていて、逆にキャリアの行のほうが打たれ弱い感じ。万里江も自立して輝いてるし、女性は強い。
嫌がらせが万里江だと分かった回。私は不倫カップルよりも万里江派なので、るいに、留置所にいる行には「あなたに差し入れは出来ないんじゃないかしら。妻ではないですから」といいきるシーンで、自分の無力さを知るるいを見て気持ち良かった。なんせ、清楚な雰囲気と、不倫を知り憎悪を募らせていくところ、嫌がらせをしていくシーンなど、深田恭子さんの演技がうまくて、引き込まれました。社長令嬢の悪女役があんなに合うとは。あとはYOUさんが演じている亮の彼女の愛子がズバズバいうところが気持ちいい。不倫カップルよりも安田社長とレストランオーナーの同性カップルの方がかわいくて好き。
最初「セカンドバージン」というタイトルを浅く見ていました。でも深くて重い言葉で、長年、仕事だけに生きてきた(生きるしかなかった)女性なら共感できる部分じゃないかなと思います。衰えていく自分の姿があり、でも女を降りたわけでもなく、その揺れる心が伝わってきてとても切なかったです。だけど押しの強い年下の男性に逆らえるわけもなく。愛におぼれていく鈴木京香さん、素敵でした。
万里江が妊娠してると分かり(嘘だったけど)、離れようとするるいさんと、必死で引きとめる行。そんな中で、行が万里江を「弱い女」だと思っていることや、万里江が妊娠したかもという既成事実に、ヤキモチのような感情を抱くるいさんの気持ちが何となく分かる。じゃぁ私は「強い女」なの?やることやってたんだ?って。そして、るいが「若い子より経験を積んだ自分の方がずっと魅力的だと思って生きてたけど、行と出会って自信が無くなって鏡を見るのも怖くなった」というセリフもなんか分かるなぁ。YOUさん演じる息子の彼女の愛子が「あっちが妊娠してるんなら、こっちも妊娠しちゃいな~」というシーンが印象に残った回でした。
鈴木京香さんと長谷川博己さんのベッドシーンが話題になったドラマ。あのかわいい深キョンが不倫された妻役で出演していて、嫌がらせで復讐していくという役柄が新鮮でした。深キョンは悪女としての新境地を開いたと思う。鈴木京香さんの等身大の美しさも際立っていたし、振り返れば、鈴木京香さんのダメ息子が綾野剛で、全身タトゥーでロン毛、その彼女はYOUで、年の差カップルでしたね。YOUさんは私生活のまんまって感じで演技がとてもうまい。るいの上司役を演じた段田安則さんがなんとも良くて、絶妙。彼女!?との結末もなかなか面白かった。
男女の不倫を描いたドラマながら、嫌悪感なくみれて、しかも不倫カップルにくっついてほしいと思ってしまうドラマ。まず、20年前に離婚して以来、一途に仕事だけをこなしてきた女性が、17歳年下の既婚男性と恋に落ちて行くという、どこかありがちな設定が魅力的で、二人が出会って、執筆のお願いをするシーンでは、二人とも気が強かったり、心の声が聞けるのも面白くて最初から引き込まれました。そしてるいに距離を置かれて追いかけたくなる衝動に駆られている行とか、行から欲しいものをきかれて「死のような快楽」と答えるるいとか、男女の駆け引きの描き方が秀逸。キスシーンでは声がでるほど悶絶しました。大人の恋愛って、濃い!