ついに、尚とシンジの物語の最終章を迎えてしまいました。
置き手紙を残し、シンジと恵くんの元を去ってしまった尚。
数ヶ月の時を経てシンジと再会できたけれど…もうその頃にはシンジのことを覚えておらず…悲しい時の流れを感じました。
一番悲しかったのは、再会した恵くんに、ママが一緒じゃなくて可哀想と伝えるところ。あなたがママなのに…と、子供を持つ身なので、余計に悲しくなりました。
シンジに小説を読んでもらっている最中に、一瞬だけ記憶を戻すシーンは涙が止まりませんでした。最後に、2人きりの思い出を作り、そして、もう2度とシンジのことを思い出さずに亡くなってしまう尚…もう少し長生きするのかと思っていたのに…
このドラマの良さは、戸田恵梨香とムロツヨシの演技力がかなりの割合を占めていたと思います。
戸田恵梨香が、本、読めない。というたった数文字のセリフだけで、尚の病がかなり進行しているということが伝わり、それだけで、なんの説明もいらないシーンでした。そして、今までとは180度違う役柄を演じ切ったムロツヨシ。悲しい題材に、明るさを散りばめてくれたおかげで、重くなりすぎずにストーリーが進みました。この2人のコンビだからこそ、ここまで話題になり、ここまでの感動作になったと私は思ってます。
最後の尚ちゃんの笑顔、しっかりとした話し方…今と過去との対比の仕方がとても切なくて…でもあの頃の尚ちゃんが、しっかりシンジの中に生き続けているんだろうなと感じさせるエンディングでした。