ただの不倫ドラマではないです。黒木瞳を見ると、かつての不倫ドラマの「失楽園」を思い出しますが、平成当初のバブルが崩壊した「失楽園」当時とは違い、今の時代、不倫しても、されても最後は女が勝つというのが、平成最後の結論なんです。
専業主婦だった真璃子が、夫にも娘にも裏切られ守り続けてきた家庭が崩壊し自分の存在意義も見失って失望しながらも、自暴自棄にならないところが、ハッピーエンドでした。ドラマの最後の方で夫の完治が夫婦の愛の誓いとでもいえるようなキスをしてベッドを共にして元の鞘に収まったように見えても、真璃子が離婚を切り出して完治を狼狽させるような強い女になった場面は、象徴的でした。
栞...