それまで大河ドラマというものに全く興味が無かったのですが、
偶然見た1話での主人公の生い立ちがまるで漫画のようであり(実の子でない)
また源氏側も身内で争うという裏切りばかりの日本の歴史で、
脚色は有るにせよ、自分の力で勝ち上がっていき最終的に権力を手にするという、
立身出世を描いたストーリーが自分に響きました。
現代社会も同じで最終的には自分の力でどうにかするしかないのだと改めて思い知らされました。
清盛の死んだ妻とも親しく、前妻の長男をちゃんと後継ぎにしようとするしたたかさ、自分の子を後継ぎにしようとはせずに自分の子供を叱る勇ましさ、後妻になる前は猪突猛進でアグレッシブな行動をとっていたところなど、様々な表情を出す演技が上手く、じゃじゃ馬が一族の正妻として振る舞う成長が見られたのが良かったです。
映像はホコリまみれだし、出てくる人物はクセがありすぎて、全員で足を引っ張り合って泥沼だし、まったくもって爽やかさとか無縁だった大河でしたが、深田恭子さんの演じた時子の笑顔に毎回ホッとしてました。時子の天然の明るさ、子どもたちへの分け隔てない愛情、そして、清盛への深い思い。まこと、我が紫の上は、時子以外にありえなかったし、深キョンだからこそ作ることのできたキャラだと思います。もう一回見たくなってきました。
記念すべき、大河ドラマ51作目。清盛の妻役。最後は、三種の神器を持って入水する、意思の強い平時子役。
序盤で愛らしく登場した時は、まんま深キョンぽかったのですが、清盛と結婚したあとは、先妻明子の忘れ形見の重盛たちと自身の子と分け隔ていく様は、別人のように、しっかりとした母の顔に。さらに、年月が過ぎて、尼になった時も、老いの中にも、芯の強い清らかさが垣間見え、何通りもの深キョンを見ることが出来ます。こんなすごいドラマは、後にも先にも無いかな。賛否両論のドラマだったけど、いちばん印象に残ってます。見る価値あり。