演技力凄いのだと思うけど、それをみせられたかんじ
原作を知らずにドラマ見ました。
パワハラ、ワイロ、下ネタいじり、場所関係なく煙草を吸いまくり…と、この時代ならではな雰囲気に最初は入り込めなかった。なにより主人公の宮本浩が、一生懸命なのはわかるけど、不器用すぎてなんか痛々しいというか、とにかく宮本にも共感できない。全然面白くないドラマだなぁと…4話で彼女にフラれるまでは!
5話から仕事メインの展開になって、キャストもマツケンと蒼井優ちゃんっていう演技派が登場したことで物語がガラっと変化!コンペを成功させるまでの道のりやサラリーマンたちの苦労、引き込まれる展開だった。
宮本は問題児だけど、支えて見守って修正してくれる仲間...
宮本の恋愛を描いた前半から、仕事編になって突然面白くなり、気付けばハマっていたドラマ。悩める新人サラリーマン・宮本は沸点が低くて問題児すぎるけれど、宮本を支える同僚や上司、仲介業者や印刷会社の人とか、味方メンバーの人情に感動します。神保先輩の言葉のかっこ良さも。営業の仕事はしたことないし、この時代の接待の風習は体験したこともない。でも社会人になりきれていない新人サラリーマンが理不尽なこともある現実に思い悩む姿を、池松壮亮くんはよく表現したと思う。先輩役の松山ケンイチさんも安定した演技で素晴らしかった。
最初から最後まで、ドキドキハラハラな回でした。日本のサラリーマンってあんなに大変なの!?営業マンの苦労がひたすら伝わってくる。得意先に頭下げて、ライバル会社の営業とはワイロ合戦して顧客の奪い合い。宮本は暴走して、責任取って坊主にしたり、見積書1枚をもらうために血だらけになりながら足に縋り付いて追いかけるなんてなんか…圧がすごい。ただ、とにかく益戸と狸ジジイが嫌な奴すぎて、あんなに毎回対決してたら営業マンたちのHPが減ってく。でもその分、コンペに勝てたら嬉しいだろうなぁ。コンペの結果が気になります!!
前回の池松壮亮と松山ケンイチとほっしゃんのサウナシーン、多分リアルに裸で忘れられない衝撃映像だったなーなんて思いつつ。ラストに向かって俄然面白くなってきた!!クズな狸オヤジから「接待はわれらサラリーマンの醍醐味だよね~」なんて言われたら会社辞めたくなりそう。だけどやっぱり暴走とか脅迫まがいなことをする部下なんて扱えないし、怒る部長が普通かもしれない。でもかばい続ける課長と神保がなんともいい。「上に立つ人間が部下の可能性の間口狭めてどうするんですか!?」とは、なるほどそっち目線なんだなと。ほっしゃんが演技がうまいことにも感心!
感情むきだしのこじらせ新人サラリーマンの成長の話。暴走してライバル会社の男に暴力をふるって迷惑かけても笑ってくれる仲介業者とか、見捨てない会社の先輩たちとか、人情がある時代だったんだと感じる。でも宮本の暴走とか、ワイロとか、コンペの情報漏洩とか、今の時代ではきっと問題になると思うし、宮本の心境に共感はするが、今、そんな同僚がいたらきっと引いて何もしないし、何も言わず、きっと他人事だと思ってしまう。しかし汗水流してまで働くサラリーマンは、やはりかっこいいと思う!
コンペに挑んだ宮本と神保だが、すでにライバル益戸に落ちかけ。この益戸は本当に敵に回したくないいやな男だけど、こんな男ってこの当時、多かったタイプかもしれないな。人に闘志を燃やさせるプロ!馬鹿な女から人気の益戸と、おじさんから人気の神保。宮本も神保を大尊敬。僕もそう思うし、こんな先輩と仕事したいと思う。だけどテンパって怒ってキレて本音を言ってしまう宮本が自分の部下だったら使いづらいな~。蒼井優が言った「自分に自信がないヤツは自分のことしか考えられないんだって余裕なくて」からのビンタからの「…嫌な虫ね」はエモい(笑)
この物語がもつ独特の雰囲気に昔の時代を感じる。6話から話が恋愛から仕事メインにシフト。キャストも松ケンとか増えて、最後には蒼井優も登場する。テレ東の夜中のドラマでここまで豪華キャストが揃うってすごいと思う。それだけこの漫画が愛されてるってことなんだろう。そして蒼井優のかわいいこと。仕事では、ライバル会社の益戸は余裕で得意先にワイロ渡すし、得意先のウザい”狸おやじ”は余裕で受け取るし、昔はこうだったんだろうなぁと。とにかく、みんな演技がうまいことが分かってるから、なんか一気に安心して見れるドラマ&面白くなってきた!