ドラマの内容そのものについての自分の考えは、またゆっくりnoteにでも書こうと思う。
今回の最終回、久住の取り扱い、表現方法、題材の扱い、すべてがとても小気味よかった。
これまで、社会問題を扱い続け、日本なんて、と思わせかねない題材を扱い、視聴者をそっちに引きずり込むかに見せかけて、ふたりでペアルックで来たのはI LOVE JAPAN。
久住の過去は匂わせ要素を出すものの、それが真実とは限らないと釘を刺す。
その上で、久住はお前たちの物語にはならないと宣言する。
実は、アンナチュラルが終わった頃から、小さな引っかかりがあった。
アンナチュラルは好きだったが、考...
ドラマの内容そのものについての自分の考えは、またゆっくりnoteにでも書こうと思う。
今回の最終回、久住の取り扱い、表現方法、題材の扱い、すべてがとても小気味よかった。
これまで、社会問題を扱い続け、日本なんて、と思わせかねない題材を扱い、視聴者をそっちに引きずり込むかに見せかけて、ふたりでペアルックで来たのはI LOVE JAPAN。
久住の過去は匂わせ要素を出すものの、それが真実とは限らないと釘を刺す。
その上で、久住はお前たちの物語にはならないと宣言する。
実は、アンナチュラルが終わった頃から、小さな引っかかりがあった。
アンナチュラルは好きだったが、考察合戦はエスカレートし、自分たちの想いが重なった人を見つけたときの喜びに酔いしれてしまう景色に、喉に小骨が刺さるような。
間違ってるかもしれない、想像かもしれない。でも正しいと思い込みたい。そうやって悪ではないけれど毒になるものはたくさんある。
最後にメロンパン号まで、ネットで自浄されていく。
小さなできる正義の積み重ねで世の中が変わっていく。桔梗のセリフの強さであり、同時にこれまで、正義だと思って積み重ねた誰かの間違った正義が発端でもある。
ある記事で、感電が入ってMIU404の世界が完成されるとあった。
お前はどうしたい。答えはいらない。
野木作品は、毒にも薬にもなる。
そして毒にするか薬にするかは、受け取った視聴者次第だ。
いや、毒や薬ですらない、ただの物語だ。
勝手にそこに自分の物語を重ねることで、毒や薬にしてしまうだけ。
こういう作品の作り方は、勇気が必要だと思う。
バッドトリップのシーンにしてもそうだ。
ああいう現実と非現実を境界をぼかしながら入れるのは、テレビにかじりついていないと視聴者はわかりにくい。ライトなドラマでは絶対できない方法だ。実際、後でどのカットが現実?と周囲にすり合わせしたら多分何組かは、誤差に気づくのではないだろうか。
それでもやったのは、のめり込ませるという自信と覚悟が見える。
そして一見突き放しているようで、そうではない。
久住を捕まえたときの、殺してやらない。一緒に生きる。という選択。
希望を残す、美しい、ただの物語だ。