空飛ぶ広報室や逃げ恥から野木脚本が好きな人に、「なんとなくでエンタメを消費できると思うな」と突き付けているような、ストレートな脚本とメッセージだった。
正直、1〜4話のような「物語を最後まで追っていると隠れた弱者のストーリーが現れる」巧みさを失った直接的な内容で、個人的にはあまり好みではなかった。
でも、私たちが知らずに曖昧に済ませようとしている事柄を「大丈夫」という言葉の持つ曖昧さと共に表現したのは面白かったし、誰もが身に覚えのある言葉の使い方だからこそ、身につまされた。
桔梗が、(第1話だったか)日本語は美しいけれど都合の悪いことを柔らかく包み込んでしまうと言っていた。暴行とは言わずいじめと言うように。
「もういらない」を直接的に言う悪者になりたくないから「大丈夫」で相手に察させるのは日本人特有の感覚だろうけれど、その本意を文脈から判断できない人は、困惑が心の中に積もって不安になるんだとマイちゃんを見て思った。
大丈夫という言葉一つの使い道でも、外国人実習生の現実でも、自覚的に生きなければならないと痛感したし、知らないでいられることは幸せで、知らないことは罪だと言われているような気もした。