4.0
出演者 4.0
ストーリー 4.0
演技 4.5
映像 4.0
MIU404 第2話
1話・2話を見る限り、
伊吹藍と志摩一未のバディ間に横たわる問題と、
その週ごとの事件が共通のテーマになってる。
1話はマウントを取り合うこと。
2話が謝罪をするか否かということ。
その根底には、ちょっと大げさに言えば、
刑事だって犯人と同じように不完全な人間であるという
野木脚本の視点があるのかなと。
毎週1話完結で事件が解決していくという横軸に
志摩の過去が明かされていくという縦軸が組み合わさった、
海外ドラマのような構造もその視点に沿っている。
伊吹のほうはしゃべるたびに小まめに刑事失格なわけだがw
志摩のほうは一見まともなぶん
過去に大きな失格行為があったと匂わされている。
ほんとうはきっと志摩のほうがヤバいやつなのだ。
刑事も犯人もどこか欠落したまま生きてきた不完全な人間。
でも不完全ゆえに人間の情に気づくことができる。
失敗経験のない若い九重刑事が一番危なっかしく見えるのも
そういうことなのだと思う。
最後に、2話の犯人役の松下洸平さんは圧巻だった。
善人ゆえに罪を犯してしまう繊細な若者の心情を、
喉の震えや声の高低を自在に操りながら表現し切っていて
ボーカリストってずるいwとちょっと思った。
夕映えの富士山を背景に深々と礼をする美しいラストシーンは
制作陣が用意した松下洸平への賛辞に見えた。