主人公裕一に全力で「エール」を送りたくなる。
そんな朝ドラが幕を開けた。
いきなり紀元前から始まるシュールな冒頭。
音楽は常に人々の生活に根付いていて、気持ちに寄り添ってもくれるし、気分を変えてもくれる。
最近では特別なときにフラッシュモブをサプライズでする人も増えている。
そんな音楽と人々との関係を、冒頭に詰め込まれ、このドラマのゴールである光景が映し出されて1話が終わる。
2話からは、裕一が生まれてから幼少期にかけての物語が動き出す。
裕一は気弱で内気な性格。
自分の思ったことをなかなか外に出すことができず、発言しようとするたびにどもってしまい、それが原因でからかわれてしまう。
クラスの中のリーダー格である乃木大将と呼ばれる鉄男からは、何をされても笑ってやり過ごそうとする態度に意気地なしと言われる始末であった。
そんな裕一に父の三郎は、「夢中になるもんを探せ。それがあれば生きていけるから」と伝えた。
その言葉をもらった後に、裕一はたまたま家でかかった音楽に魅入るように耳を傾ける。
ここから裕一の音楽への道が切り拓かれたように感じる。
みんなと合わせるのではなく、夢中になるものを探すことを提案するのは、それが大事であると心の底から思っている三郎だからこそ、裕一に伝えられたように思った。
からかわれていた裕一は、先生からも運動会の練習後に気合が足りないとぶたれる始末。見ているのが辛かった。
でもそこに藤堂先生が救世主のように救いの手を伸ばす。
運動会では、転げてしまったが、初めて「エール」を受けた裕一。
度々音楽に救われる裕一は、さらに音楽にも魅了されていく。
裕一にとって音楽は、もはやなくてはならない存在になり、無色に見えた彼の人生に彩りを与えていっている印象がある。
初恋の相手との出会い、意気投合しそうな友人との出会い、そして鉄男との間に動きが出てきた5話。
非常に丁寧にスピード感を持って流れていく日常と裕一に影響を与える人物たちの登場とそれらと裕一との関係性。
無駄がなく今後関係がどう広がり深まっていくかも楽しみである。
今のところはわりとわかりやすく見やすい朝ドラ!
裕一のような人物像の子が、何かにのめり込んで成功を収める物語は、同じ境遇の子たちの希望にもなるだろう。
見届けていきたい。
P.S.
1週目を支えていたのは言うまでもなく演技力抜群の子役たちであった。
将来が楽しみな子役ばかり!
【2週目】
筋を通す乃木大将、家族のために生きる乃木大将、夢中になれるものがお金にならないことで葛藤を抱く乃木大将。
自分の生活に余裕がない状態でもしっかりと筋は通す。
彼の色んな面を知ることで、裕一だけでなく鉄男にもエールを送りたくなる。
裕一と鉄男。
性格が真反対ということは、お互いにお互いを補完し合うことができるということでもある。
この2人の交わりに期待しかない!
にしても乃木大将かっこいいし、大人だなー!
年齢なんて関係ない!