始まって半分くらいまでは “入れ替わり?野木さんやりたい放題回だな” とかヘラヘラ笑って見てたんですよ、アタクシ。
なんたって滝藤賢一演じる「古舘寛治の一路」が巧すぎて。
あの独特の、語尾が鼻から抜けるフランス語みたいな、それでいて堅いセリフ回しが、もう完コピ過ぎて爆笑したし。
でもそんな感じで油断してたら、最後にフライパンで頭殴られて、結果、ワタシ的コタキ史上一番の号泣回になりました。
おはよう。
いってらっしゃい。
ただいま。
おかえり。
おやすみ。
思い返せばこれ全部、私がさっちゃんの傍らに思い浮かべてたのは“イケメン彼氏”でしたよね…さっちゃんがまだ離れたくなかった“隠れ家みたいな”部屋は、ある意味本当に“隠れ家”だった…
さっちゃん、登場人物の中で一番しっかりちゃっかり要領良く生きているように描かれてた人だけに、自分ではどうしようもないその業が明らかになった時は本当に切なかったです。
あ〜、
きっと野木さんの思うツボだな、これ…。
(あと、ちょっと古いので通じないかもしれないんだけど、さっちゃんが “オッサンと入れ替わりたい” って思う理由を最後にサラリと言葉にした瞬間、映画『評決のとき』の裁判シーンラストを思い出しました、私。
「これが全て白人少女の身の上に起こったことだと想像してみろ」っていうアレですね。
おお、自分にもガッツリかかってるぞ、フィルター!っていう衝撃体験…)
あっ、でも今回、島国だけど道がちゃんと続いてて、ローマが意外に近場に存在したっていうラストにはちょっとホッとしました。
野木亜希子という脚本家さんはこのあたりのサジ加減が本当に上手い。
最終回までにもう一度恋人登場回とかがあってくんないかな。さっちゃんには最後シアワセになって欲しいと切に願います。
余韻の残る回でした。