面白かった。
めっちゃ面白かった。

9月のWOWOWの一挙放送で見たんだけど、ちょうど「半沢直樹」と並行して見たもんで、銀行と証券会社、その中での覇権争いと組織が腐敗していく過程…ちょっと被る要素が多くて頭ん中バグったりした。

でも片や完全にオチャラケ寸前のエンターテイメント（言い方…すんません）だったのに対し、片や実話に基づいた骨太な…あまりにも骨太な大人の視聴に耐える（つかどっちかっていうと観る人を選ぶ）作品だったなという感じ。救い難い悲劇を描きながら、でも最後に爽快感さえ与える見事なドラマでした。

専門用語飛び交う難解な素材をこういう形で噛み砕いて、もしこの背景を知らずに目にしていたら多分素人にはチンプンカンプンな、まあ実際にはとても無味無機質に見える「調査報告書」を、最終回、ここまでの熱量在るものにした構成は見事。これは多分今の地上波で何か月かに渡って放送するってことは出来ないドラマだなあ。

江口洋介の梶井業務管理本部長が、実際の組織じゃこうはいかねえよなってな真っ直ぐさで闇を暴いていくのが、それなのに、これ、行き着く先に何の果実もない廃業の後始末なんだよねってのが、なんたって切ない。でも爽快。また実話ってのがなんとも。

我が推し･林遣都くんは若く青く、イマドキのちゃっかりさと醒めた目線が、最後には素直に何故!?と怒りを表せる純粋さに変化していく過程を、使命感に溢れた組織の一員として場末チームのオジさんたちに喝を入れる存在にまで成長していく様を、素直に、まっすぐ演じていて、ああ、これまさにこの作品を通して彼本人も得るところの多い作品だったんだろうなという感じ。ファンである自分からしても、この作品に彼を参加させてくださってありがとうございました！という良作でした。

見て！！