2.8
出演者 -.-
ストーリー -.-
演技 -.-
映像 -.-
ボクの殺意が恋をした 第10話
誰よりも人の命が不当に失われることの悲しみ、不条理を痛いほど知っているはずの詩織(水野真紀)が、「あなたたちの死は無駄にはならない」なんて本気で
柊(中川大志)や葵(新木優子)に言う彼女の矛盾が、
何より彼女自身が抱えた傷の大きさ、喪失感を表しており、苦しい。
「正義」の暴走は恐ろしい。最初は仮にそれが倫理上正しいことであっても、
それを貫くための犠牲を厭わず、誰かにとっての大切なひとを平気で奪っていく。どんどん罪を重ねていく…
柊が最後の最後まで葵に復讐するのを完遂できる悩む様子は、
詩織にとって青臭く、煩わしくもありつつもどこかで希望だったのかもしれない。
それぞれのキャラクターの意外な顔が見られた本作、
詩織がもっともっと慈悲深いキャラクターや”いかにも正義のヒーロー”的なポジションであれば、この結末に意外性やギャップもあったのかもしれないが、
そもそもが警察組織の中にある殺し屋組織SOSの責任者という設定だったため
当初より何やら怪しい雰囲気を察知していた視聴者が少なくなかったのではないかと思う。
そのため、最終回のこの事件の展開の意外性は少し乏しかったかもしれない。
ただ、柊と葵の初恋の結末は美しかった。