チェリまほの順位が下がってきて寂しいのでまた書いてしまいます。
今まで観てきたBL作品(映画・ドラマ)の中では「チェリまほ」は三本の指に入ると思ってます。
ここでは「チェリまほ」の良さを他作品と比較しながら述べさせていただきます。
①純粋に男性×男性
よく他でありがちなのが、だいたい途中で女性と恋愛したりやっちゃったりします。
それも本当に好きでもないのになんかやさぐれついでという感じで。
しかも最後は世間体を優先して女性と結婚して子供をもうけてそれを見せつけて終わる・・・。
「いったい何を見せられてるの?」と思ってしまうのです。
男性同士で幸せになっている姿が見たいんですけどって。
映画「さらば我が愛」みたいに国家権力や歴史に翻弄される運命の表現なら仕方ないですが。
チェリまほは、純粋に男性同士だけの恋愛を描いてくれている!
②暴力や不倫が絡まない
他作品だと怒鳴り合ったり、物にぶちあたったりすることが多い。男なだけに?
映画ではあるあるですが、恋人同士で殴り合って流血とか。
男子高校生が既婚男性と不倫するとか。
いくら男同士とはいえ、そういう荒々しい「同士」が見たいわけじゃない。
一部の現実の哀しさを見せたいんだろうけど「辛いわ」と思ってしまう。
決してそれは幸せではないし、苦しい思いにさせないで欲しい。
チェリまほは、穏やかで健やかで、優しさや思いやりに溢れている!
③ひと晩やひと夏で終わらない
これもありがちで、単なるひと夏の初恋で終わったとか遊ばれて終わったとか、
片想いで終わったとか、結局寂しい気持ちで終わってしまう作品が多い。
「わざわざそういうのいらん」と思ってしまう。
チェリまほは、ずっと一緒に添い遂げる心が軸になっている!
④いい意味で世間体をほぼ無視している
「おっさんずラブ」でもあったように「チェリまほ」もいい意味で
世間体をほぼ無視しています。黒沢と安達がいつも一緒に帰るとか社内イチャイチャとか(笑)
それは地平線の彼方にある世界だけど、
でも実現して欲しい世界でもあるので希望が持てる。
「きのう何食べた?」は世間体という意味ではリアル過ぎて哀しい部分もあるんですが、
内野さんの演技でいつも爆笑しているのでよしとしてます(笑)
チェリまほは、不要な要素を削ぎ落してシンプルにしている!
⑤恋愛感情がとてもリアル
他作品あるあるで、相手に執着しすぎるものが多い。
いやいや、いくらなんでもそこまで執着せえへんで!と。
男性同士というだけで偏愛に傾くわけではないし、見ていて気持ち悪いものも多い。
これが一番大事なポイントなのですが、チェリまほは、状況や設定はファンタジーだったり
夢の世界だったりしますが、相手を思う気持ちはものすごくリアルでした。
人間の持つ心を忠実に表現していたと思います。
最も大切なところがリアルだったので、このドラマは多くの人の心を打つんだと思います。
誰でも人を好きになれば黒沢や安達みたいな気持ちになるんですよ。
でもその機会がないだけなんです。このドラマはその「機会」を見せてくれて、
その後の流れも見せてくれて、観ている人たちに一歩先にある、つかもうと思えば
つかめる未来を映像として見せてくれたので、感情移入しやすかったんです。
チェリまほは、恋愛であってもちゃんと社会常識を踏まえたうえで相手の立場で考えた言動を取る!
ここまで真剣な純愛BLは貴重です。
ドラマのアカデミー賞とかナントカ賞とか、総ナメにしちゃって下さいね。
社会の在り方をひっくり返す役割を担って欲しいです。
そうして制度や法律まで変えるようなトリガーになって下さい。
それこそがエンタメの使命ですよね!
これからも応援してます!