「浜辺美波×横浜流星」文字の並びだけでも凄まじいインパクトだ。まさにトレンド×トレンド。実在のない“流行り”という現象を擬人化したら、きっとこの二人の顔になるんじゃ?エンタメ好きなら一度は想像したことがあるだろう“2020年の最強カード”が、この夏、ついに実現してしまった。公式サイトにある「今、最も美しい2人」の文言は誰もが納得することだろう。
浜辺美波と横浜流星のW主演!原作は人気少女漫画!主題歌は東京事変!こんなにも好き!好き!!好き!!!の取り合わせを躊躇いなく実現できる日本テレビはある意味すごい。この猛暑を忘れさせてくれる清涼なメインビジュアルも美しかった。
しかし内容はどうだろう。浜辺美波演じる七桜と横浜流星演じる和菓子屋の一人息子・椿は仲の良い幼馴染だったが、椿の父親が何者かに殺されたことで事態は一変。幼い椿はあろうことか、父親を殺したのは七桜の母親だと告発する。そして数年が経ち、二人は和菓子職人として再会。七桜の素性を知らない椿は初回早々にプロポーズをする。
びっくり展開の連続に「原作通りです」と読者からの補足ツイートがたびたび流れてきたが、そうでしょうね。そうでしょうよ。重要なエピソードだらけの初回放送は、まるで漫画のページをペラペラ捲っているような感覚だった。漫画では「常に誰かが話している(or誰かのモノローグがある)状態」で物語が進んでいくこともあるが、テレビドラマで同じことをするとダイジェスト映像のようになってしまう。その他の描写や余白がないテレビドラマはとても見づらい。次から次へと何かが起こるので終始目は離せずにいたが、衝撃的な内容の割には、特に何も残らない初回となった。
浜辺美波の「私はどうかしている……」が入るたびに、「いや相手が横浜流星ならば受け入れる気持ちもわからなくない」といちいちぺこぱ松陰寺になってしまう私がいる。私が浜辺美波の気持ちをわかる日はくるのだろうか。
話はそれるが、横浜流星が翌日の『スッキリ』に出ていた。「第二話は観月ありささん演じる姑の嫁いびりが加速します!」いや見どころは他にもあるだろうが、それならば二話も必ず見よう。