日本版『SUITS』が帰ってきた。錚々たる出演者も、画面の華やかさも、オープニングのカッコよさも、話の分かりづらさも変わっていない。
満を持して迎えた初回は30分の拡大スペシャルだった。90分間で解決した案件は3つ!最初は、加藤ミリヤ演じるロックスターの契約問題で幕を開けた。不利な契約を結ばないと弟の犯罪を世間に公表すると脅されていたミリヤだが、甲斐(織田裕二)の機転と帰国した大輔(中島裕翔)のアシストにより、難を逃れる。むしろ脅していた側の弁護士事務所に強制捜査が入って一網打尽された。もしかして強制捜査が入るのは幸村・上杉法律事務所なのでは……!?と思わせるようなシーンもあったが、幸村・上杉法律事務所がバタバタしていたのは新オフィス移転のため、という世界一くだらないミスリードだった。
そして話は本題に入り、大輔が担当した「小説の盗作疑惑」と甲斐が担当した「企業の売却問題」が同時に進められた。ここに新キャラの吉田鋼太郎が登場したり、大輔と聖澤(新木優子)の恋が進んだりとめちゃくちゃ忙しい。話があちこちに行くので一つ一つの案件のウェイトも軽く、せっかくの反町隆史も何のために登場したのか覚えていない。2回目はメモを取りながら見ていたけど、盗作疑惑の解決方法も微妙。そっちも盗作してたし、訴えるのはお互いやめて、君は頑張って新しい小説書こう!と促す大輔にうーーーーんとなった。でも顔が抜群に良いので、私も「わ、わかったわよ……」と言ってしまうかもしれない。
新シーズンになったら変わるかも、と思っていたところは相変わらずだった。シリーズ初体験の人はもちろん、前作を見ていた人にも分かりづらい初回だった。見た目がスタイリッシュなだけに、中身のスカスカが余計に際立つ。全13話もあるらしいので、回を重ねるごとに分かりやすくなることを願う。