続々と冬ドラマが最終回を迎えてますねー。
今期の途中からTVログに参加させていただいたのでまだレビューもそこそこですが、視聴したドラマの最終回だけは何とか書かせて頂きたいと思っております。
多少放送よりも遅れ気味になるかもしれませんが、読んでいただけたら嬉しいです。
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「ケイジとケンジ」は色々とあったドラマでしたが、まずは無事に最終回が迎えられてめでたしめでたし、ですね。
脚本を担当された福田靖さんは、好きな脚本家さんのお1人。
そこはとても楽しみだったのですが、放送前から主演のお2人にはちょっと不安はありました。
東出さんも桐谷さんも、とても演技がマイペース。
良く言えばブレないのですが、あまり周りの影響を受けないということはキャッチボールもできないということ。
時には浮いてしまったり、ドラマのテンポを崩してしまうことがあるのが気になるお2人だけにそこが大きな不安材料でした。
福田さんが得意とするところは、群像劇。
主役だけでなく、出演者みんなをうまく活かして1つの大きな流れを作って視聴者を巻き込んでくれるところが自分の好みでもあります。
朝ドラ「まんぷく」や、櫻井翔さんが主演された「先に生れただけの僕」を観てもよくわかりますし、ヒット作の「HERO」もチームワークの良さが人気の原動力でした。
ドラマの序盤、不安が的中してどうにも2人のキャラばかりが歪に目立っていて、クスっと笑えるハズの内容であるにも関わらず時々失笑が混じってしまうこともありました。
ですが、災い転じて福となるとはまさにこのこと?と思えるような後半の勢いは特筆すべきかと。
みんなが一致団結したことが、図らずも福田脚本(雄一さんじゃ、ありません)の真の良さを発揮する結果に繋がったかのように面白さが増していったように思います。
特に最終回では、桐谷さん演じる仲井戸濠太が所属する所轄の上司役である菅原大吉さんや矢柴俊博さんがいつにも増して気合いが入っているように見えました。
相対する検察側では東出さんが演じる真島修平の先輩検事である峯村リエさんが、絶品の演技。
そして今期あちこちのドラマで大活躍の池田成志さん演じる見城捜査一課長が、合いの手を入れたり1人でボケたりツッコんだりとフルに使われていたことにも笑ってしまいました。
何としてでも気持ち良く終わらせたいというチームの強い意志が感じられる、気迫のこもった最終回となりました。
半グレ集団のメンバーの1人が殺され、容疑者として浮かんだ3人のリーダー・久我山(桐山漣)は、前回の児童虐待事件で濠太たちが追っていた男でした。
これを機に、半グレ集団を一掃しようと考える濠太に修平が同意。
警察と検察が一致団結して、事件解決を目指します。
これよ、これ!
このドラマは「濠太と修平」ではなく「ケイジとケンジ」なのだ!と最終回にしてようやく観たかったものが形になった気がします。
こうなってくると、自分のお気に入りキャラだった先輩警察官・田口役の湯江タケユキさんや、元裁判官女将の奥貫薫さんの存在も俄然活きてくる。
〆は、双方のボスである風間杜夫さんと柳葉敏郎さんがバッチリ決める。
それでこそ福田靖さんの脚本の真骨頂です。
大変だったとは思いますが、気持ちよく終われたことが何より。
出演者&スタッフの皆様、お疲れ様でございました。
最後に、2人の間に挟まってさぞかしご苦労されたであろう比嘉愛未さんに、拍手を送らせていただきたいと思います。