週刊誌の編集部という舞台で1話から繋げてきた乃十亜の事件の真相が記事になりました。深くは放送されませんでしたが、私はケイトの『ママと私の存在が引き金に』というセリフと『乃十亜の奥さんが夫婦仲の改善の為に開いたキャンプ』が引っかかりました。ここを掘り起こしたらもう1話作れるでしょう。しかし、深くは放送されませんでした。それはドラマの一番大事な部分と正反対になってくるからです。
結局ボツになってしまったけれど、ケイトは誰も傷つけない記事を書いてました。この世には知らなくていいことがある。乃十亜はそう思っているに違いない。いい結びです。
キアヌ・リーブスに始まってキアヌ・リーブスで終わり、ケイトのママにとって愛した男は殺人犯ではなく最後までとてもいい男だったからケイトに真実を探してほしいと託したんだと思いました。
野中の闇オチ具合もえげつないくらいに描かれて、一周まわってほっとけないキャラに仕立てたのも良かったです。これは重岡大毅くんの演技力もあってのことでしょう。野中はケイトの何が良くて付き合ってたのか?一人で勝手に暴走してしまった結果ですが、これはこれですごいアクセントになりました。小説売れて良かったです。
もう1人の問題児、福西君も神の視点で文章をかけるとは笑
黒川デスク、最初の頃は大きな声を張り上げていましたがケイトや福西君の成長と共に声が小さくなっていきましたね。新編集長として岩谷さんに追いつけるか楽しみです。
編集長も長年編集部にいて世の中の黒い部分を見てきた人ですから綺麗事だけで世の中が成り立ってるとは思っていません。目の前の尾高さんとケイトがくっついて欲しいと純粋に思ったから背中を押してきたんだと思います。尾高さんが偽善で夫婦をしていても誰も幸せではありませんから。その辺にクールさを感じさせながら真実の追求という熱い部分とのバランス加減が良かったです。
また尾高さんも不倫で離婚を申し出て、普通なら最低!!と世の中の反感をかうところを奥さんが子どもを置いて出ていくという更に上をいく演出にし、そこまで尾高さんが悪者に見えない作り方になってました。
私はそのような描き方は脚本力だと思っていて大石マジックと勝手に呼んでいます。大石さんはホントに人物の見せ方が上手いです。
このドラマは登場人物達の幸せを描いたドラマではなく誰も悪者にしない事に焦点をあてたドラマでした。
タイミングがたまたま悪かった2人ですが、私はくっつかなくて良かったな、いい終わり方だなぁと思いました。
全て終わってみて本当に良くできていてお腹いっぱい、満腹満足です。続編はあったらあったで嬉しいですが、なくてもご馳走さまでした。と言える後味の良さが私には残りました。