今回は主にケンジとシロさんの出会いのお話。
いい歳したオッサンふたりの、どこにでもありそうなありふれた馴れ初め。だけど、なんだかとっても心が温まった。

出会った当初から今に至って、ケンジのことはまったく好みではないシロさん。私はこの設定にとてもキュンとした。好みではないのに恋人同士になり、何年も同棲するなんて、要はシロさんは、ケンジの外見ではなく内面に惚れているということ。シロさんのケンジへの愛の深さがとてもよく伝わってくる。
それとは反対に、シロさんに一目惚れしたケンジ。乙女チックなケンジらしい、少女漫画のような恋の始まりかたで、これはこれでとても良い。一瞬でシロさんに墜ちた様子を、表情だけで物語る、内野聖陽さんのあの演技力は本当に素晴らしい。

シロさんがお母さんにハンカチを渡して、それが恋人からのものであることを話すシーンは、原作にはないドラマオリジナル。
お父さんの手術の話(原作にある)と、お母さんに恋人の名前をきちんと伝えるという話が、うまく繋がっていて、じんわりと感動させられた。
ケンジのことを親にコソコソ隠さずに堂々としようと決めたシロさんの姿はとても素敵だった。