役所の職員が死刑囚、でも極悪人だった訳ではなくて、だから職員になったんだろうメンバーと死民の死亡手続きをして成仏してもらう物語。と同時に職員の死刑囚になった過程もあってなかなか面白かったです。

死民の人には、20歳の誕生日をお祝いされた席で飲みすぎてしまった急性アルコール中毒の女子大生や、初めて決勝にのこれた漫才コンビの片方が病魔におそわれたり、虐待、ネグレクトの母親の帰りを寒空の下ベランダで待ち続けた女の子の話だったりストーリーも惹き込まれる素晴らしいものでした。

一方、主人公のシムラは食事の代わりに絵の具を舐める娘にノイローゼとなった嫁が宗教へ入会してしまい、嫁を取り戻そうと会施設へと乗り込んだ間に自宅の庭で娘は殺されていた。
その犯人として冤罪ではあったが警察の取り調べの暴力に耐えきれず認めてしまって死刑囚となった経緯が明らかになった。
勿体ないとおもったのは、シムラに関しては画家である奥さんとの出会いや結婚にいたる過程もこちらに見せているのに、置き手紙1枚で宗教に入会した嫁が消えた、完全にシムラ目線で作られており、嫁がその後どうなったか全く分からない、娘も誰にどのように殺されたのか分からない、どこか謎が残りスッキリしないまま終わってしまったことが残念です。

娘を殺したのは通り魔なのか、宗教関係者なのかも全く分からない、警察もずさんな捜査だなぁと感じました。

果たして嫁のその後がわかった時、シムラは成仏出来るのか？職員ニシムラの過去とあわせて続編を期待したいです。