「おっさんずラブ」シリーズは共通項がある。それは「キス」から始まるラブストーリーだということ。それは今回の「空」も同じ。
だが、徹底的に違うところがある。文房具も不動産も、キスをしてきた相手が春田のことが「スキ」で「キス」をして、春田も「好き」を自覚していく物語だった。
空から始まる「キス」は新人CA春田に好意を持っていない(らしい)クールでドSなコーパイ、成瀬竜からのキスだった。
その「キス」を目撃したグレートキャプテン黒澤武蔵機長、「キス」の話を聞く寮の優しい兄貴的存在の四宮要整備士、「キス」する前にいい感じになる後輩女子、橘緋夏広報の3人が同時多発的に春田への「ス...
「おっさんずラブ」シリーズは共通項がある。それは「キス」から始まるラブストーリーだということ。それは今回の「空」も同じ。
だが、徹底的に違うところがある。文房具も不動産も、キスをしてきた相手が春田のことが「スキ」で「キス」をして、春田も「好き」を自覚していく物語だった。
空から始まる「キス」は新人CA春田に好意を持っていない(らしい)クールでドSなコーパイ、成瀬竜からのキスだった。
その「キス」を目撃したグレートキャプテン黒澤武蔵機長、「キス」の話を聞く寮の優しい兄貴的存在の四宮要整備士、「キス」する前にいい感じになる後輩女子、橘緋夏広報の3人が同時多発的に春田への「スキ」をスタートさせてしまう。
「空」は全く新しい視点で練られた「キス」から始まる「好き」とは何かを求めるラブコメディなのだ。
そして、その恋のスタートは満月の夜。このドラマにはマクガフィンがある。
それはおそらく「空」と「丸いもの=満月」だ。
マクガフィンとは、登場人物の動機や話を進めるために決められたプロットとデバイスだ。
冒頭から出てくる。ドラゴンの置物(成瀬竜?)、ミニ四駆(四宮要?)、丸い時計(丸い名前=6話から出る獅子丸怜二?)だ。目覚まし時計を5つ並べるシーンもあるが、1つ四角(四宮?)だが、文字盤は「丸い」。
さらに春田が自覚のない「告白」をおっさん2人にしてしまうのだが、これはキスをされた当日、満月の夜。さらに緋夏からの電話でデートの約束をするのもこの日。
まるで「キス」をした春田が恋のウイルスに冒され、皆に「スキ」をばら撒いているようだ。
さらにこのドラマにはミステリー要素もある。乗客の指輪のピックアップをしていた為遅刻してフライト出来なかった春田が、烏丸ディスパッチャーから受けた資料棚の整理。棚を開けた途端に飛び出す、おびただしい量の自分のデッサン。そして空港に落ちていたデッサンペン、持ち主は誰なのか。自分のデッサンを描いた人物は誰なのか。なぜ描いたのか。先輩CAに見せれば「描いた人は春田さんのこと相当好き」「これ、やべえ奴だよ〜」。春田は得体の知れない「スキ」という感情に包まれてしまう。
そしてそのデッサンペンが転がった先が成瀬との「キス」に繋がるのだった。
ラスト、「キス」の張本人、成瀬が「スキ」に冒された四宮を突き飛ばした際、空に舞ったのは春田を描いた大量のデッサン。叫ぶ四宮。またも目撃してしまう機長、なぜかほくそ笑む成瀬コーパイ、
唖然とする春田。なぜ、いつも優しい兄貴的存在のシノさんが俺のデッサンをたくさん描いているのか…。春田の感情がここから大きく揺れ動いていく。
キスからはじまる「好き」へのラブコメディ。
ラストは一体どう向かうのか、今までとは全く違う「おっさんずラブ」超期待大ですよー。