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俺の話は長い 1話〜10話のあらすじ、放送時間、出演者、脚本家、主題歌、原作、俺の話は長いが見られる動画配信サイトの情報を掲載。 俺の話は長いの口コミ(口コミ)・感想・評価を投稿する事ができます。
4.0
(57件の口コミ)
出演者 4.1
ストーリー 4.0
演技 4.2
映像 3.7
(57件の口コミ)
日本テレビ系
初回: 2019年10月12日
最終回: 2019年12月14日
日本テレビ系 土 22:00-22:54

口コミ

4.0
出演者 5.0
ストーリー 4.0
演技 5.0
映像 3.0
俺の話は長い

生田斗真、原田美枝子、安田顕、小池栄子、清原果耶。このメンバーが揃うと聞いたとき、どんな超大作、或いは重厚作が出来るかと期待した。
正直、これほどの実力を持つ出演陣であれば、その年を代表する「賞総なめ」映画が作れただろう。

しかし、私たちが目にしたのは1話2部構成の「ほっこり家族ドラマ」。こちらがびっくりするほどローカルで牧歌的で、何の嫌味も重みもない、爽やかで暖かくアットホームな作品だった。それがこの『俺の話は長い』である。

実家で母(原田美枝子)と暮らす31歳のニート(生田斗真)。かつてコーヒー店を起業するも、夢破れた彼は未だに社会復帰できずにいた。そんな折、姉家族(小池栄子、安田顕、清原果耶)が家の工事の影響で実家に身を寄せることとなり、家族5人の共同生活が始まる……というのが本作のあらすじ。

これだけ見ても割と平和な話だが、中身は輪をかけて平和だ。同クールの他のドラマと比べても、劇中で起こる事件が大人しすぎる。初回エピソードこそ、姉の娘の登校拒否問題が描かれるが、清原が出演した『3月のライオン』のようにいじめなどではなく、親友と片想いの相手が付き合ったことによるショックから。へ、平和!

そもそも、主人公がニートという設定を、この作品はまるで否定的に描いていない。社会的問題を訴える目線はなく、かといって『凪のお暇』のように「人生のリブート」を前面に押し出すでもなく、原田美枝子演じる母の楽観的な態度が示すように、まるで急がせていないのだ。ここに、この作品の面白さがある。

つまり『俺の話は長い』は、登場人物のトーンやテンポに寄り添う物語であること。視聴者に合わせることもなければ、制作陣の意図を強く反映させることもない。こちらが彼らの歩幅に合わせるタイプの作品なのだ。

ひょっとしたら少々「俺様」な態度に見えるかもしれないが、見ているうちにこの空気感や「特に大事件は起こらない」物語が愛おしく思えてくるはず。むしろ癒され始めてくるのではないだろうか。そう、それがこのドラマの真髄。どんどん味わい深さが増していき、毎週この家族に会うのが楽しみになってくる。

この「ストーリー<キャラクター押し」の構造で力を発揮するのが、先に挙げた役者陣。シリアスな作品でも幾らでも力を発揮できるメンツを敢えて日常のゆるいコメディに置くことで、彼らの演技力が浮き彫りになる仕掛けになっている。

さらにこの作品、『俺の話は長い』のタイトル通り、それぞれのセリフがまぁ多い。しかも各々が「自分の主張を通す」作りになっているから、台詞に説得力が宿っていなければならない。丁々発止のやり取りも含まれており、演じる方としてはかなり大変だ。

一種演劇的な、束の長ゼリフをぶつけ合う「対話」で物語を転がしていく形。なるほど、このセリフの量で視聴者を疲れさせず、むしろグイグイ引っ張っていくのは、このメンバーでなければできない芸当だ。

『プロポーズ大作戦』や『世界一難しい恋』などの脚本家、金子茂樹らしいファニーでクスリとさせるセリフと主張の強いユニークなキャラクターを、俳優陣が「日常」というハコに包んで愛情深く魅せる。何故だか毎週観てしまう不思議な中毒性は、しっかりと計算されたものなのだ。

優しくて面倒くさくて、暖かい。こんなドラマがあっていい。

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