ほっかほかのごはん、具だくさんのおみそ汁、いろどりのきれいなひじき、赤かぶのおつけもの。
商品開発室の面々が来たことで、食堂で朝ごはんを出し始めた丸熊陶業。
「かんたんな朝ごはん」とナレーションが入るけど、
ごはんの湯気が光にあたってほっかほかでめちゃめちゃ美味しそう。
グルメものに限らず、ごはんが美味しそうに見える作品っていいですよね。
朝ごはんを食べようとしていた八郎の元へフカ先生がやって来て、
「こないだ言うてたの、こんな絵やなかった?」と、一枚の絵を渡します。
きらびやかな朝の小鳥のさえずりのような劇伴とともに、
墨一色で素朴ながら美しく、幽玄なフカ先生の絵。
鳥が二羽飛んでて、山があって、水辺があって、日の光が射し込んで…胸に響く情景。
ありがたい気持ちでいっぱいになる八郎。
戦争で売ってしまった絵は戻ってこないけど、
今こうして絵を描いた先生から絵と、気持ちをいただける。
こんなに嬉しくてありがたいことってないよなあ、とうるうるしてしまう。
その後、商品開発室で喜美子からも絵を渡されます。
戦争で絵を売ってしまった話を聞き、
十代田さんのためにと描きたくなった絵。
フカ先生のそれとは違い、鮮やかで、躍動感ある若さあふれる絵。
さっきフカ先生から絵を貰って…なんて野暮なことは言わず、
嬉しいです、ありがとうございますと喜美子の絵を貰う八郎。
このやり取りで、まっすぐで濁りのない人なんだとわかって良かった…
八郎くんは気持ちに素直な青年なんだね。
だからこそ、いくら生きるためとはいえ絵を売ってしまった自分が許せなくて、あてこすりのようにきみちゃんにつっかかってしまった。
先週の回はそういうことだったんだ!とわかる構成が素晴らしいです。
「つっかかるような言い方してすみませんでした」と喜美子に謝罪し、
2人のわだかまりもほどけていきます。
良かった!ホントだよ。先週は、なんやこの人!失礼やなあ!そんなにきみちゃんを責めないで!と見ながらつらくなっていたので、このやり取りがあってホッとした。
謝ることは大事だし、ちゃんと謝れる人なんだなとわかって良かったです。
それでもきみちゃんの中には、
「話を聞いたらとにかく絵を描きたくなった」
ことしかなかったようで。
なんてまっすぐなヒロインなんや。
失礼なことを言われて動じるどころか、
この人のために絵を描きたいと思える強さと優しさ。
これぞ令和の朝ドラヒロイン…
はじめて衝動的に絵が描きたくなるくらい、八郎くんがフカ先生にまっすぐ気持ちを話したことが響いたということ。
波長がぴったり合うんでしょうね。
きみちゃんも八郎くんも、まっすぐに素直で良い。若さが美しい。
しかし、突然の社長が亡くなったとの報告。
そんないきなり…。びっくりです。
丸熊陶業のみんなも、信楽のみんなも騒然。
信作は伊賀おばあちゃんを思い出し、
「人ってこんな簡単に亡くなるんや」と。
見ている側の人の気持ちにも響く台詞。
本当にそうだ。命は突然に消えてしまう。
きっとこの後に続く、信作の独白があるはず。
またいつか聞きたい。その話はなごうなるっていう、あれを。
社長の訃報は突然でびっくりだったけど、
どんな時でも一息つけるシーンを入れてくれるスカーレットチームの視聴者への思いやりがありがたい…
見せるなと約束していた新聞記事のミッコーをお父ちゃんに見せたお母ちゃん。目をそらす表情が絶妙!
マスコットガールを連呼するお父ちゃん。やめて触れないであげて。
極めつけは、「気いつけてな」と家族に混じって言う信作。
心配してるんだろうけど、面白おかしいしかわいいし、そのあとのお父ちゃんの首を少しかしげる動作がまた面白い。
社長が亡くなって少し経ってから、
でっかいおみかん(はっさく?)を抱えた照子が喜美子の前に現れて…どうなる丸熊陶業!