1話1話スッキリはしていくんだけど、見逃していけないのは倫理的に正しい行動をしていても、会社に背いた行動を起こした人は左遷され続けてる。
倫理的にも人間的にも、サクラは間違ったことをしていない。
それでも間違ったことをしてるように見られ、左遷され続けてるのである。
サクラが手を差し伸べて救われた人たちがたくさんいるのに、報われない日々を送るサクラ。
サクラが救ったことにより、サクラに手が伸びる構図はしっかり作られているものの、それだけではどうしようもないことが起こるのが社会であるという何とも辛辣な展開を突きつけられる7話。
本当に『ハケン占い師アタル』のときと似ている。
アタルも同じ部署のみんなにきっかけを与えて救っていったが、アタル本人はなかなか報われない闇を抱えていた。
故郷に橋が架かるかと思っていたのに…な展開はよくある大企業を題材にしたドラマっぽさがあるけど、さらに拠り所となっていたおじいちゃんまで亡くなるという上乗せは容赦がなさすぎてさすがに見ていて辛い。
なぜサクラがここまで落ちないといけないのか。
それが自分を貫くことへの代償としてついて回るものだという一種の諦念として描かれてしまって本当によいのか。
それは今後の展開次第で自分の意見も変わりそう。
ドラマとしてはおもしろい展開なんだけど、ここから残り3話がどうなっていくのかは本当に読めない。
大体本当にこれでちゃんと終われるのかみたいに焦る作品が多いけど、本作に至っては来週が最終回になるんじゃないかというほど終わりに向かっている感があって怖い。
ただこれからサクラが寝たきりになってる理由や自分を貫いた先に見える世界、答えが明らかになっていくと思うので、相変わらず目は離せない。
サクラに何とか救いの手が伸びることを願う。
逆にそう思わせることが遊川さんの狙いなのか。