ケンジから年長のゲイカップル、
テツさん＆ヨシくんを紹介されるシロ．

だが慣れないシチュエーションに戸惑い、
ついケンジにきつく当たってしまう．

だが翌日、そのカップルから遺産相続の
相談をされることで、シロの中で何かが変わる．
わだかまっていた苛立ちの原因は、
シロ自身の内側にあることに気づいたのだ（と思う）．

いまだに「ゲイだと思われたくない」と感じている自分．
もともとケンジたちと違って、シロさんは
隠すことに大きな苦しさを感じてきたわけではない．
波風立たないなら、隠しておいたほうが楽、というスタンス．

でも目の前に現れたカップルから漂ってくる苦難の人生．
その重みを背景にした、遺産相続の切実な相談．

「彼らの痛みがいくらかでもわかる自分が背負うよりない」
その覚悟とともに
「煮え切らないポジションにいつまで自分はいるのだろう」
という思いも自覚する．
そのために他ならぬケンジを傷つけているのだ、とも．

四人で囲んだ食卓のシーンと、
そこで見せたテツさんの奥行きのある演技が
印象に残りました．