天才になれなかった全ての人へ。
今クールおもしろいドラマがたくさんある中でも群を抜いて個人的に(現時点では)今クール一番好きなドラマ。
自分も天才になれなかったからこそ共感できたり刺さるものがある。
実際HPのキャラクター診断で見事に光一を引いてしまいました。笑
天才と凡才が相互に影響を与え合うことで、お互いに自らだけでは成し得なかった変化や成長を遂げていこうとする様が、静かに丁寧に描かれているクリエイター群像劇。
左ききは天才の象徴と言われている。
左ききは右脳をメインで扱うことができることで、クリエイティブで革新的な考えを持ち、それが結果として芸術との相性がとてもよいから。
左ききやAB型の人を未だに羨ましいと思うときがある。
だから今でも意識的にできるだけ左手を動かしてみたり、使ってみたりしていること(スマホは基本左きき笑)がある。
ただし、そんな天才になれる人はこの世界の中で本当に極一部。
基本的にそれ以外の凡人は他の人がやらないであろう努力で、自身が目指したい何者かになるために奮闘していくしかない。
何かこれだというものを見つけては努力して挫折して諦めて、また見つけては努力しての繰り返しだ。
天才にあってないものと凡才にあってないもの。
だからこそのできることがそれぞれにはあり、そこにとてつもないそれぞれの苦悩と希望が見え隠れしている。
天才だからといって人生がイージーモードであるわけでは決してなく、凡才だからといって必ずしも夢や何者かになることを目指すことを諦める必要はない。
天才は必ずその道で大成することを周りから求められて、そこから逃げたくても逃げることができない(難しい)。
凡才はまず自分にはこれだと信じて疑わない何かを見つけるところから始まる。
それが決まってからはそれを楽しみ、学び、挫折をしながらも人一倍の努力を積み重ねていく必要がある。
でも見つけたとしても周りからは叶うわけがないから夢は諦めろと言われる。
お互いに切望するものをお互いが上手に分配して得られたらいいのに、そんな簡単なものでもない。
だからこそ影響を与え合ったり補い合っていきながら、少しずつでも前に進んでいく。変えていく。そして変わっていく。
ありったけの苦悩やもがいてる姿を入れつつ、影響を与え合うことへの尊さが詰まっているのが本当によくてハマっている。
広告代理店というしがらみだらけの中、自らのクリエイティブで抗っていく凡才という主人公の設定もかなり好き。
ここからさらに色んな苦悩がありつつも前に進んでいくエレンと光一を見ることができそうでさらに楽しみです。
あとどう締めくくられるかが本当に楽しみ!
キャストとしても池田エライザと神尾楓珠をはじめ、脇を固める俳優陣も全員味があってかなりよいです。
俳優としての池田エライザやっぱり好き。
終始どんよりと重苦しい苦悩を纏う雰囲気を持ちながら、たまに見せる絵を楽しむ心を表情に出す姿の両面が物凄くしっかりと演じ分けられている。
色んな思いや苦悩がありつつも、絵が本当に好きなんだなってことが伝わってくる。