4.6
出演者 4.5
ストーリー 4.5
演技 4.5
映像 4.5
陸王
池井戸潤の小説を元にしたテレビドラマ『陸王』。最終回まで熱く盛り上がったドラマでした。
このドラマの面白さは、大人たちが本気で戦っていることでした。
主人公は埼玉県行田市の老舗足袋屋「こはぜや」の社長・宮沢紘一(役所広司)。売り上げが急激に下がった家業を立て直すため、家族と従業員の力を借りて奮戦します。
足袋の技術を生かして新商品を出したり、ランニングシューズを開発したりするのですが、簡単には成功しません。
こはぜやと関係するのは、こはぜやを担当する埼玉中央銀行、シューズの提供先であるダイワ食品陸上部、そしてこはぜやのライバルとなる大企業・アトランティス日本支社です。
紘一は父親も開発していたランニングシューズをどうしても成功させたいのですが、資金繰りに困ったり、アトランティスから邪魔が入ったりと、頑張っても頑張っても、何度も失敗したり、失望したりします。
シューズ開発をあきらめようとすることもあるのですが、周囲の人たちとの会話をきっかけに気持ちが復活したり、助けを得て危機を乗り越えたりします。
主人公の紘一が基本的にねばり強く、あきらめない人なので、ピンチの時も自然に応援したくなります。
銀行、陸上部、大企業にも、それぞれの登場人物たちに過去や事情や仁義があって、対立することがあっても、そういうことならしかたがないなって思えます。
TBSの日曜ドラマは「日曜劇場」とも呼ばれ、『半沢直樹』以降、熱い社会派ドラマを送り出している放送枠です。
『陸王』でも、ここぞという場面では人物のどアップが多用され、とても迫力ある画面になっていました。
したいことがあるけど勇気が出ない、という時に、また見返したいなと思うドラマです。