4.5
出演者 5.0
ストーリー 5.0
演技 5.0
映像 5.0
この世界の片隅に
こうの史代による原作コミック、また片渕須直監督の映画のファンであったため見始めた。
はじめのうちは、セリフや登場人物の立ち位置が原作とやや異なる点、ドラマオリジナルのキャラクターが登場する点、舞台が現代にも及ぶ点などが気になり、うーん、微妙かなあと思っていたのだが、ドラマが進むにつれて気にならなくなった。なにより、松本穂香演じる主人公・すずや松坂桃李演じるすずの夫・周作が、見ていてとてもほのぼのとした。戦況が悪化していく中でもこのふたりの互いへの愛情は確かで、そこにドラマオリジナルキャラやエピソードが絡むことによって、原作にはない良さを味わうことができた。幸子ちゃんが可愛らしくて、彼女が出てくるシーンは戦争モノの重いストーリーの良い息抜きであった。
見終わってみると、松本さんはまさにすずさんそのものだったように思う。見て良かった。原作を越えるドラマだったな、と満足している。