遂に、大泉洋 版 源頼朝 のラスト。
まさか、最期は落馬で亡くなるとは😿
ここで、今作の第2章が終わった感じかな?(第1章が義経、第2章が頼朝の死となったら。)
ただ、ここから自分があまり知らなかった鎌倉幕府の展開なので更に期待したい。
頼朝を演じる大泉さんはまず本人のキャラクターに注目されがちですが、こうしてバラエティ番組から大河ドラマで重要人物を演じるまでになっていることにとても納得の回でした。不安、焦り、苛立ち、そして最後は覚悟を決めたような悟ったようなあの表情。死期が迫った人間をよく現してくれていたと思います。
ところで八田がまたなんの工事をしていたのか気になりますね…(笑)。
まず驚いたのが巴御前の再登場!木曽義仲に一途だった彼女が今では和田と仲睦まじく暮らしているようでとても心がホッとしたシーンでした。大姫との交流もすごくよかったのですが…。悲しい別れとなりましたが、かえって京に嫁がなくてよかったのかもしれません。鈴木京香さんの迫力、すごかった!
次回はいよいよ頼朝に怪しい影が迫ってきそうなサブタイトルと予告でしたね。フラグは折れるのか、それとも。
天の巡り合わせというか、性欲に助けられているというか…(笑)。ドラマだからつい笑ってしまいますが、現実にこういうすれ違いで命が助かることがあったら、と思うとゾッとします。
舞台演劇だと実年齢とかなり違う役柄を演じることはままありますが、それをテレビで楽しめるのが大河ドラマの楽しみのひとつでもありますよね。子役から本役になった金剛、最初こそ驚ましたがちゃんと「賢い10歳」に思えるからすごいです。
今回の大きな節目は頼朝上洛と法皇の死去でした。歴史には詳しくないのですが、これ以来武家の頭領は征夷大将軍になる期間が続くんですよね。つくづく歴史が動いた瞬間なんだなと思いました。
これだけ頼朝が偉くなり御家人が増えても、どこからか不満が出てくるもの。武家社会ならではとも言えそうですが、この先もこういう謀略が続くのかと思うと義時以上に胃が痛くなる思いです(笑)。
もう言葉にならないラストでした。因果なのか、千鶴丸に呼ばれたのか…。八重はどちらかといえば政争に巻き込まれて来た側でしたから、子を成したふたりの男の報いを受けているのだとしたらあまりに悲しすぎます。
敵対勢力がいなくなった鎌倉は地固めが始まりつつありますが、平和が続くとないものねだりのような不満がつのるもの。人間のそういうところは、昔も今も変わらないのかもしれません。
これまでもいろいろな悲劇が描かれてきましたが今回は源氏方からの物語ということもあって、これ以上ない悲劇のヒーローとして見事に表現されていたと思います。秀衡の死からラストの語りまで、すごいクオリティでした。
さまざまな伝説と憶測を持つ義経ですからどんな展開に持っていくのかなと思っていましたが、武士としてきちんと終わらせてあげたのかな、と感じます。
これまで好戦的な暴君のように描かれてきた義経、頼朝とのズレがどんどん大きくなっていきましたね。確かに物語中で語られていた通り、人を信じ過ぎるのが彼のよさであり欠点となってしまったのでしょう。戦の世界ならともかく、政治の世界では…。
狸親父の後白河法皇もいよいよ頼朝の側につきましたし、鎌倉幕府が生まれるのもいよいよという感じです。
壮絶で悲しい平家の滅亡でした。源氏側の物語ではありますが、今回に関しては平家側の悲しみもしっかり描かれていたように感じます。
印象的だったのは義経の一連の言葉でしょうか。人の情がないように見えて、こと戦においては正論に近いですからね。つくづく戦のために生まれたような人なんだなと感じるセリフでした。彼にもまた悲しい展開が待ち受けていますが…。
ドラマの予習としてざっくりと歴史の流れを確認してはいますが…これまでコメディ感も多かっただけあって、かなり重たく悲しい回となってしまいましたね。義高の考えや気持ちもわかるし、小四郎や政子の気持ちもわかる。そして家人たちはある程度締め付けなければならないという理屈もわかりますが…。
直接的な描写が少ない分、いろんな想像をしてしまう作りなのもうまいなと思います。
つらい展開が続きますが、乱世を舞台にした創作は後世に語り継がれる逆落としのような伝承をどう表現するか、どんな説を取るのかが楽しみのひとつです。それにしても義経…やわらかい言い方をするとかなりパワフル…。
いろんな人を応援したくなるように、それでいて頼朝義経とは距離を置きたくなるように描いているのが本当におもしろいですね。
これまでも乱世における怖さを象徴するような話はありましたけど、これまでで一番ゾッとする怖さがありましたね。上総介の件もそうですが、すべてをわかったうえであえて知らないふりをしながら人を使ってことを起こす。一番怖いのはこういうことをできる人なんでしょうね。
それと対照的だったのが政子でしょうか。反乱をおさえた後のあの対応、この先尼将軍と呼ばれる片鱗が見えました。
史実として大まかなストーリーを知っているだけに、若い子どもたちが登場してくると心が苦しくなってしまいます。
義仲が牛車から降りたときあんなに笑われたのはなぜなのか不思議に思って調べてみたら、後ろから乗って前から降りるというルールがあるのだそう。それを知らずに後ろから飛び降りたから、貴族たちの笑いものになってしまったんですね。最初に平家を追いやったいわばヒーローなだけに、こうしたつまずきを見るのもなんだかつらいです。
異なる2組の幼馴染の描かれ方がなかなかいいですね。最後、八重に受け入れてもらえた義時には心から祝福したくなりましたが、それより前のせっせと食べ物を届ける姿は八重の言う通りちょっと怖くて笑ってしまいました(笑)。
頼朝は相変わらず政子以外の女たちに頼りがちながら、八重も亀もひとりでいられるところが心強いです。今回から本格的に登場の巴も。
義時がひたすら気の毒で…!「麒麟がくる」の十兵衛もなかなかでしたが、彼はまだどこかで毒づく余裕というか発散方法がありましたけど、おそらく義時のほうが若いこともあって胃のキリキリっぷりはケタ違いなのではないでしょうか。
小池栄子さん、以前からドラマでいい演技をなさるなと思ってましたが、今回もその才覚を思う存分発揮していますね。コメディもできて、尖った怖さもある。すごくいい政子だと思います。
面白いシーンと戦慄を覚えるシーンとのギャップがすごいです。最後の最後であんなことになるとは…。平家の行動もなかなかですが、ドラマが始まってからは坂東武者の死と隣り合わせの感じがとても恐ろしく思っています。すべてがこうではないにしろ、昔は本当にこんな時代もあったんでしょうね。
オープニングを見ていて改めて思いましたが、海外の方にもウケるんじゃないでしょうかね。日本の中世はあまり知られてないと思いますし。
悲劇のヒーローという印象もあった義経、今のところ行き当たりばったりの奇行が多いイメージが強いですが、こうやって頼朝とのすれ違いが続いたことで兄弟の対立を生むのでしょうか。そう考えると、彼らの対立はかなり根が深そうです。
そして亀の江口のりこさん!いい怖さが出てましたね。
実衣含め女性陣のやり取りや水面下での戦いも見ていてゾクゾクします。
三谷幸喜さんの脚本ドラマというとナチュラルに笑えるところが多いイメージなのですが、本作についてはさらに自然と笑えるところが多い気がします。今回だと政子の顔や義村の手など。演出と役者の技量やセンスもあるのでしょうが、さあ笑いどころですよ!みたいなわざとらしさがないさじ加減が見ていて楽しいです。
さて義経がついに合流、どんな活躍を見せてくれるのでしょうか。
やっと鎌倉まで来て政子たちとも無事合流して、いよいよ源平合戦が近づいてきました。次回のサブタイトルからして本格的な戦いはまだもう少し先になりそうですが。
それにしても義時はバランスをとるためにあちこちに行ったり頭を悩ませたりで大変そうです。それでも直接戦に出るよりは彼に向いているんでしょうね。この中間管理職ぶり、どうしても「麒麟がくる」の光秀を思い出します(笑)。
やっぱり今回は佐藤浩市さんにつきますね!存在感の強さ、そして頼朝も言うように顔の怖さ(笑)、彼がついたほうが勝つという言葉にとても説得力があります。
今年の大河は笑えるシーンもよくありますが、今回の九字のくだりはなんだったのか…(笑)。ですよねー!というオチに思わず吹き出してしまいました。次回は頼朝一行がいよいよ鎌倉へ。果たして1話だけで辿り着けるかわかりませんが楽しみです。
今回も小四郎は父上に振り回されっぱなしでしたね。ただこれまでの流れを見ていると、この時代はこれくらい適当でいろんな人にいい顔できる人のほうが案外生き残りやすいのかも…と思ってしまいました。それと政子たちの女子会、ずっと覗いていたいです(笑)。
ようやく頼朝も本格的に乗せられてくれたようだし、ここから源氏再興に向けて本格的に動き出すんでしょうか。
1話からずっとコミカルさと時代の怖さを描いていると思うのですが、私はこれまでで一番怖さを感じてしまいました。夜、来るかどうかすらわからない援軍を信じながら大軍勢と戦う。武者とはそういうものなのかもしれませんけど、こんなに恐ろしいことはないと思うのです。
その分、大庭との口上合戦がただの口げんかみたいだったのが笑えてしまいましたが。そこからの落差で余計に恐ろしく感じたのかもしれません。
戰というのは今も昔も大義名分が大事なんだと思っていますが、ちゃっかり義時がナスの恨みを晴らそうとするのに笑ってしまいました。でも同時に、笑えない部分でもあるんですよね。本人にさほど悪意がなかったとしても(とはいえあれはどう考えても悪意でしかないですが)、こうやって討ち取られるかもしれない時代なんですから…。
裏にこうした真実が潜んでいるのに、コメディタッチも含めて見やすくしているのはすごいです。
今週も45分があっという間でした。これくらいの時期は人間関係がわりと複雑でわかりにくいこともあるのに、比較的すんなり頭に入ってきて覚えていられるのは、やはり脚本や演出のうまさなのかもしれません。
ところで、ここまではおそらく10代であろう北条の兄弟たち、その演技がすごく好きです。宗時も義時も違った若々しさにあふれていて、とてもいいアプローチだなと思います。
このあと頼朝を支えて尼将軍と呼ばれるようになる政子のしたたかさがよく描かれていました。あの時代の「普通」がどうだったかはわかりませんが、自分の判断で八重の元に行ってあんなことを伝えるなんて、現代のドラマでもそうそうないことなのでは。
八重もまた強い女性でしたね。長らく武家の女子は政略結婚の道具であったと思いますから、幼い頃からそういう覚悟もあったのかもしれません。
わかりやすく、わくわくするような第1話でした。説明に終始しないでもなんとなく関係性がわかるあたりは、さすが三谷幸喜脚本といったところでしょうか。緊迫感のある状況でもちょっとした笑いどころを挟んでくれるので、必要以上に肩肘を張らずに見られるのもいいですね。
これから関わってくるキャストを最後にチラ見せしてくれたのもよかったです。1年間楽しめそう!