待ってましたのタラレバ!
大好きタラレバ!
ドラマ全体としては ああタラレバだぁ、女子妄想全開だぁ、優子あいかわらず可愛えなぁという感じなのですが、何がいいかって、もう『丸井良男』に尽きるんですよ!
丸井さん大好き!丸井さんFOREVER!
もし実際に友達の彼氏とかにこれがいたらソッコー殴り倒したくなるに決まってるけど、この田中良男は絶対に世界にふたりといないので安心して叫びたい。
丸井良男サイコー!!!✨✨✨
依然として事前に原作本を読まない主義なので、原作と脚本がどれくらいリンクしているのかは承知していないのだけれど、さすがのアテ書きというかなんというか、東村アキコさん(もしくは脚本の松田裕子さん)という人は本当に「役者・田中圭」の何が魅力なのかをよくわかっていらっしゃる!という気がしてならない。
何が魅力か?
ええもうこっからは完全に私の主観で語らせていただきますんでお気に障る方がいらしたら前もって許して欲しいのですけれど、
田中圭の魅力…なんたってまずはこのあざとい“クズっぷり”でしょう!
丸井良男。この役をやって、このセリフを喋らせて、なんやこのクズ!となりつつ、それなのに『…でも好き』って日本全国のオトナ女子に言わせられる役者…『くっ…このクズ野郎…好きっ!』って、普段はデキル女どもをここまでジッタンバッタンもんどりうたせられる役者、います?? これぞもう ザ・ケイタナカですよ!
確かに出番はたったのワンシーン、2分ちょいでしかありませんでした。
しかしこの2分間の濃かったこと!
以下、検証します。
・登場の笑顔…
ああ、丸井さんだね!丸井さん来たね!あれだけグジュグジュに拗れて情けない別れ方した元愛人(言い方)に向かって声をかけるのに、何のためらいも罪悪感もない満面のワンコスマイル!『やっぱり小雪さんだ♡』…語尾にハートマーク見えてんだよ!クチビル紅いんだよ!
・『小雪さんいた♡』…
いたね、小雪さんいたね、確かに。でもフツーはそこで「いた♡」ってならないんだよ!「うわ、いる!」ってなるんだよ!そこになんの壁も屈託もなく「小雪さんいた♡」ってなっちゃうのがこの丸井良男のヤバ味。無双感ハンパないんすよ…(泣く)
・『僕はおっさんになっちゃったけど、小雪さん全然変わんないね』からの念押し『変わんない』…
不意に、しかも不用意に男を引っかけてしまった翌朝の自己嫌悪の中で再会した昔のオトコ。そのオトコから浴びせられるのにこれ以上胸をエグる褒め言葉があろうか。いやない。
30歳で付き合ったオトコに33歳で再会する。しかも心身ともにコンディション最悪の状態で。こんな情けない、見られたくない自分の姿…なんならユーミンのDESTINYですよ。♪どうしてなっの~今日に限ってぇ~♪ですよ(しかもよく見りゃ安そうなサンダル履いてんだよ小雪さん!)。なのにそこに来て言われたセリフが「僕はフケちゃったけど、そんな僕を愛してくれていたあなたは今も変わらず美しいです。本当です。ああ、別れたくなかったなあ(意訳)」なワケですよ。ああもう小雪さん、嬉しいやら情けないやらの大渋滞。
予期せぬ再会でこれが咄嗟に出てくる丸井良男、そしてこのセリフを史上最強に無邪気な笑顔で言ってのけるケイタナカ…無邪気とはつまり “邪気が無い” ってことなんだけども、これをこの状況下で完璧に体現して見せるタチの悪さ…なんだその舌っ足らずなカワイイしゃべり方!最悪で最高!!!
・『でも…ちょっと元気ない?』『大丈夫?』『ホント?』
気が付くんですよ…会って5秒で…こういうヤツに限って…人の弱り目見抜く技に長けてるんですよ…そしてグイグイ来るんですよ…いや、たとえ本当に元気なかったとしてもアンタに助けてもらうわけにはいかないんだよ?…なのに「僕に出来ることない?(←妄想)」ってキラキラした目で覗き込んでくるそのメンタル…強い!怖い!てか可愛い!!!!もうヤメテ…(涙)
・『甘いものだけじゃなくてさ、しょっぱいものとか、あと、こじゃれたビールとかも置きたいって』…
これぞ丸井良男の真骨頂よなあ…覚えてるんだよ…こと細かに…ちゃんと二人の時間を大切にしてくれてたんだ…とか思っちゃったら負けですよ!!!がんばれ小雪ちゃん!!(この辺からなんかもう必死で何かと闘っている私)
・『忘れないよぅ』…
これがもう今回最大のメガボンバー。
「忘れるわけないじゃん。貴女のこと、あんなに大好きだったんですよ?当然でしょ何言ってるの?(意訳)」
…誘い水ですよ完全に…これが丸井良男のタチの悪さですよ…なかなか言えないよ?あの別れ方しといてさ?罪悪感とかバツの悪さとか…あるでしょ普通?…そういう意味ではメッチャ図太いんだよな丸井良男…へんなとこたくましいんだよな丸井良男…鈍感力のカタマリ丸井良男…わかっちゃいるけどやめられない丸井良男…(←堕ちかけ)
・『…あっ、ダメっ…だよね?…ボクは…っ…』…
これね!
このズルさね!!!!!
ここまで鈍感力で押しといて、ここにきてラスト、自分で自分の過去の罪に気が付いてないわけじゃないんだよ?…っていう、ある意味誠実さ。なのにその上で、「どうかな?ダメかな?」って小雪さんにサイコロを預けるこのズルさ!
アンタそれ小雪さんが「ううん、ダメじゃない…」って言ってくれるのではって期待、全くなかったとは言わせへんで!!自分からではなくその決定をオンナにさせる手練れもの…いやもう天然なら記念物ものの駆け引き上手!そのズルさ図太さ甘さ、他に類を見ませんわ!!!
この問いかけのあとの一瞬の沈黙…小雪さんのUPの緊張感たるや、こっちが手に汗握ったわ!
結果として無言で頷いた小雪さんに「ヨッシャアアアアア!」と拳を突き上げたわたくしでございましたけれど、ここホントにヤバかった。もし小雪さんが「ダメじゃない…お店見に来てね」とか言ってたら、このあと安らかに眠れなかったですきっと。すでにこの段階で過去の自分の恋愛のいろんな場面が脳内大フラッシュバックですよ。
よくぞ耐え抜いた小雪さん!成長したよね小雪さん!!!おかげで大の字で快眠できました。
振り返ってみると、
ここでサラリと引き下がって笑顔で「ありがとう」「じゃあね」を言い合うあたりもまた上級者(たとえそれが無意識だとしても!)で、これでキュンと切なくなる女子、山ほどおるで、とも思う。
んでまた次に人恋しく寂しくなった時、この笑顔の別れを経てしまったが故に浄化されちまった丸井良男の存在がまたクローズアップされちまう女子…ああ!死屍累々!!!
過去の苦々しい思い出を、結果、美しくキラキラしたものに変換して去っていった丸井良男…そのクズっぷりを余すところなく、悶絶ものに体現した役者・ケイタナカ…
やっぱり丸井さんは私的・三大田中圭の名に恥じない←素晴らしいキャラクターでありました。
ワンシーン、2分31秒(計った)の登場でしたが、大満足の東京タラレバ娘2020。
松下洸平くん、渡辺大知くんというワキ配置も「わかっていらっしゃる!」と膝を打ちたくなる絶妙感でした。
ラスト、いっちばん盛り上がるべきシーンで「あっ、そこ、部長のあのハートマーク😱(おっさんずラブ)」って、話が入ってこなかったのはご愛嬌。
リピートで見ます。