夏の月9ドラマとして放送されていた『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』、毎週楽しみに見ていました。
このドラマで良かったのは、未然犯罪捜査班（通称・ミハン）のメンバーたちです。
最先端のシステムを使い、犯罪をもくろむ人間を特定、その実行を未然に防ぐのが、ミハンの役目です。
メンバーとして集められたのは、もともとの部署で問題を起こした警察官たち。
自分の意見をはっきり言う人ばかりで、同じ捜査班になったからと言ってむやみやたらに慣れ合うことはなく、リーダーの井沢範人（沢村一樹）が誘っても、誰も食事につき合わないという回もありました。
しかし、いったん捜査となると、それぞれの特技や技能を活かして犯罪の防止に奔走する、というのが、メリハリがあって、面白かったです。
最年長の田村薫（平田満）は鑑識やピッキングの技術を持っているし、元々資料課だった南彦太郎（柄本時生）はふだんはやる気がないのにデータの検出をさせるとめちゃめちゃ速いです。
生活安全課から異動してきた小田切唯（本田翼）は格闘が得意で男性相手にも全力で蹴りや頭突きを入れるし、特殊捜査班にいた山内徹（横山裕）はクールで反発心が強いのに、いざとなると本格的な技を繰り出して犯人をとり押さえます。
このメンバーたちを指揮するのは、元公安のリーダー・井沢範人（沢村一樹）です。
井沢はいつも笑顔ではしゃいでいて、警察官っぽい感じがしません。けれど、捜査の要所で必ず推理の冴えを見せて他のメンバーたちに的確な指示を出すなど、必要な時にその能力を発揮するという人物です。
最初は同じ捜査班の中でも温度差や距離があったのが、話が進むにつれて、お互いに信頼感が出てきたり、協力して捜査を進めるようすが見られて、次はどんな事件でどんな活躍をするのかがとても楽しみでした。
前作の主人公である桜木泉（上戸彩）もまじえて、続編制作にならないかな〜、と期待しています。