再放送されていて再度ハマったのでTVerで完走。
2002年作品ということで今から10年以上前、当時小学生だっただろうが、今観たらちゃんとそれぞれのシーンを覚えていた。
ちゃんと既視感があって、それだけ小さい頃に観て心に残ってた作品だったんだなと改めて思えたのがよかった。
当時はただただおもしろいと感じていただけであっただろうが、今観ると当時よりも心が動くという観点で、このドラマをより堪能することができた。
この歳になっても、たくさん笑ってたくさん泣ける。
当時おそらくそんなに感涙はしてなかった気がするから、そこは自分も成長できてるところは少しはあるのかなって思えた。
でも本当に大袈裟じゃなく、毎話どこかしらでは涙が出たドラマだった。
このドラマは一貫してるテーマがあって、そこがブレない中に、人と関わり合いながら生きていく上で大切なことが毎回1話完結で骨太に語られる。
毎回クライマックスがちゃんとあって、義理と人情を重んじる極道の目線から、今を生きる私たちに、生き方の指針となる考え方を教えてくれる。
それこそが、どの時代にも通ずるものであり、誰が観ても響くものがあるはずだ。
さらにそうだと心の奥底ではわかっていながらも、なかなか正直になれない人間の弱さにもちゃんと寄り添ってくれて、その上で気づきを与え、変化と成長を促してくれる。
このドラマで一貫していたこと。
それは関わる人とちゃんと向き合うこと、その人の過去や外見などに囚われずに、その人の今をちゃんと見ることの重要性であった。
その中に誰かを特別視することはしない。
誰もが対等に信じられ、疑われる。
そんな当たり前のことが真っ直ぐに語られていた。
子どもは大人に導かれて育っていく。
そこでは大人の度量が問われることになる。
そのとき、接する人がどんな人かによって、人生は大きく変わっていく。
ヤンクミとの出会いで確かに変わっていった生徒たちを見て、それを強く感じることができた。
周りからどう見られるかの世間体ではなく、過去や外見や普段の素行であらゆることにレッテルを貼るのではなく、それぞれの人自身にちゃんと話を聞いて向き合っていくことが大事。
話を聞いてくれて味方になってくれると思える人がいるだけで、そこで生きることにポジティブになれる。
3Dの生徒たちがだんだん成長していって、向き合うヤンクミに心を開いていき、お互いに信頼関係が芽生えていく。
そして、お互いに自らを犠牲にしてまでもそれぞれを守る関係にまで発展していく。
それもちゃんとそうなることに違和感がないように、物語が作り込まれているからより大きな感動に繋がっていった。
あとは見やすさも非常にある。
学園ドラマでかつ、不良や極道などが出てくるとき、どうしても喧嘩の描写が多くなりがちだと思うが、本作はあくまでヒューマンドラマに徹してるのがよかった。
また話がわかりやすく、言動などに嫌悪を抱かない絶妙なラインでのそれぞれの人間描写、そしてコミカルさが共存していて、全世代が楽しめる作品となっていた。
ヤンクミと沢田慎はじめ、生徒間のやりとりもそうだし、ヤンクミと他の先生方、特に校長先生とのやりとりが思わず笑ってしまい、それは校長先生の描き方が本当絶妙だったから。
完全な悪者ではないし、その周りの教師の中立性も含めて、よい働きをしていたと思う。
笑って泣ける。
さらにそこに生きていく上での指針が詰め込まれていて、それこそこのドラマを観るだけでも人生の勉強になる。
生きていく上で本当に大事なベースとなる部分をこのドラマは教えてくれた。
それがないといくら頭がよくても偏差値の高い学校に行っても、お金をたくさん持っていても、それをよくない方向に利用されてしまうことがある。
綺麗事かもしれないけど、綺麗事が当たり前にならないと、個性は蔑ろにされてしまい、どんなことにでも従うことこそが正になってしまうのではないだろうか。
今一度色々と考えさせられた。