7話をメインにした感想です。
設定、展開、それぞれの成長、変化をおもしろおかしく、時にシリアスに楽しめるドラマ!
遊川さん脚本の作品は良くも悪くも極端なので、好き嫌いがわかれるのは仕方ない。
でも見方としては理解できなかったとしても、主人公にとにかく移入して見てみることをおすすめしたい。
あ、生理的に受けつけなかったら無理に鑑賞する必要はないと思います。
カホコは過保護であることにより、本当に世間知らずで、びっくりするくらい的外れな行動を理解すること、受け止めることは難しいし、苛々する方も多いと思う。
でも本当に真っ直ぐに大切なことに気づかせてくれるのはこういう人だったりするんだろうなー。
だから麦野くんも惹かれて来てるんだなーと思う。
確かに価値観、育ち方、環境など、全然違うけどそういう2人だから成り立つ関係もあるのか!
7話の最後には家族観のズレにより、別れることになってしまった。
家族観という観点で見るとどちらもの家族をとり巻く環境が全然違うから、お互い相容れなくて理解し合えないものがあるのは仕方ない部分もあるだろう。
お互いの家族観をどちらもが受け止めることなく、発散するからすれ違いや衝突が起こる。
色んな家族があることをお互いが知って受け入れることから始まりそうだが、何かでそういうものを見たり、感じたりしないとイメージすることすら難しい。
価値観の衝突はいずれかが、それを受け入れる度量、それが違ってでも一緒にいれる、いたいと思えるくらいまでその人を好きになれないと、恋愛関係を続けることが嫌になり、別れに繋がる。
お互い相容れないことに対して、受け入れないといけないのはわかるけど、対面になったり、それがずっと続くとなると途端にハードルが上がる気がする。
麦野くんは、カホコの他の自分とは全く違う考え方は受け入れてるのに、家族観だけは受け入れられないのには、相当な背景があるのがわかる。
違うからこそ一緒にいれる関係になること、別れに至ること、どちらもを感じられるのは贅沢。
カホコも外の世界や人の嫌な部分を見ることで、隠し事をしないといけなくなったり、作り笑いをしないといけなくなったり、耐えないといけなくなったり…でも生きるってこういうことだよなーと。
微笑ましいながらもシリアスな要素もちゃんと入れてくれる、感情の揺さぶりが物凄いジェットコースター的なドラマ!
麦野くんのキャラがよくて(ほっとけなくてついかまっちゃうのも)、自らが夢追い人でバイトと絵描きの大学生活をしてるこの設定だからこそ、発言により説得力が出てくる。
自分には持っていないカホコの性格や考え方、魅力に気づき始め、それが本物だと理解し始めるまでの変化が見もの。
そして、おばあちゃんからの言葉で学ぶことが多く、これは過保護のカホコだけの物語ではなく、家族やカホコを取り巻くそれぞれの物語でもあり、まさに色んな人の成長を描いているドラマでもある。
成長は、気づいて、受け止めて、考えて(もしくは聞いて)、行動を変えることで生まれる。