いよいよ最終回。ドラマを第1話から最終話まで見たのなんか、15年ぶりくらいです。だって、飲みに行くのが忙しくて、同じ曜日の同じ時間に家にいることがだんだん難しくなるんやもん。いやそれは俺の勝手やけど。でも今は、アプリやなんやらで、電車での移動中とかのちょっとした時間にいつでも見れるから、無理なく見れますね。
そんなおっさんの感想は置いといて、最後まで見て、このドラマの良かったとこは、なんといっても「原作と犯人が違う」というところ。だってそうじゃないと、謎解きの部分が楽しめへんもんね。でもちゃんとした完成度がある原作の結末を、敢えて変えるのはすごく難しいやろし、絶対に原作ファンからは批判が出るやろから、脚本家はすごいプレッシャーやったと思う。
しかし、この手のドラマはすぐに犯人が分かったらアカンから、ミスリードに次ぐミスリードで、正直、そこには疲れた。前回か前々回の猪鍋のシーンでの、穴を掘りながら「あいつ、図体がでかいから」みたいな発言も、イノシシがデカいからって埋めるわけやないねんから、そんなセリフ言うの、おかしいやん?
そうそう、あと、このドラマ、子役の選び方が素晴らしかったですね。田村和子(榮倉奈々)と娘の鈴の顔がめっちゃ似てるし、みきおの大人時代(安藤政信)と子供時代もすごい似てる。これ、キャスティングした人、すごいと思う。
最後は父親だけが記憶が残った感じで、心は無事に生まれ、佐野家は幸せな家族としてエンディングを迎える。ハッピーエンドっぽいけど、ホンマの心さんは死んでるわけやし、素直に喜べない感じではある。この感覚っていうか、違和感が「テセウスの船」ってことなんでしょうね。
あと、この「父親だけに記憶が残る」ってのはちょっと無理やりかなぁ・・・。でもそうしないと、母親も長女も長男も「田村心」のことを覚えてたら、話がおかしくなるもんね。そこの予定調和は仕方ないのかなぁ・・・? そうか、みんな分かってて黙ってるの?
改めて考えたら、見てる人に「予定調和」のストレスを感じさせずに、こういった種類の物語を展開させるのって、ホンマに難しいんやな、と思いました。
しかし、前のレビューにも書きましたが、この物語の最大の謎はやはり、「なぜ1989年の段階で子供たちが、1990年に猪木が初めてやった1.2.3.ダー!を知っていたか?」というところだ。
え? しつこい?
いや、これ、全プロレスファンの共通の疑問やって!
でもこれだけプロレス押しのドラマだったので、最終回にまさかの猪木本人が登場!って展開を期待してたけど、それはさすがになかったな。
まあでも、全話、楽しく見せていただきました!
ありがとうございました!