これまで喜美子は、武志の病気のことを
八郎には黙っていました…が、ついに
話すことにしたようです。
その前に武志のアパートにたこ焼きを食べに行ったこと。
そこに女の子がいたことを話す喜美子。
話があると言って始めに聞かされた話がそれなら
おや…これは武志が女性とお付き合いをしてるという
報告?それにしては喜美子の顔が真剣だった…
まさか結婚?そうなの?
この感情の流れを、ほんの少し顔を歪めたり
眉をひそめるだけで表現してくる八郎の中の人。
ここまででも凄いなぁ…と思ったのですが
この後、喜美子から武志の病名が
慢性骨髄性白血病と聞かされた時、一変します。
瞳は見開かれ…そこに涙の膜が厚くなっていき
ゆらゆらと光が揺れる…
そしてたこ焼き食べたよな?僕も(信作と)アパート行ったよ?
3人で口からタコが出るくらいゲッラゲラ笑うて…と
喜美子のたこ焼きエピソードに負けじと話を遮る八郎。
元気や元気や…と狼狽える八郎の手をぐっと抑え
目を見つめて「ハチさんしっかり聞いてください」と言う喜美子。
ここで喜美子の父、常治のことを思い出しました。
あの時は、照子から常治の寿命が短いことを
喜美子に直接ではなく、八郎に知らされた。
それは、喜美子では受け止めきれないと照子が判断したからで
八郎も、最初喜美子に告げようとした時、喜美子は
聞きたない!と遮っていました。
今度は喜美子が冷静に、どっしりと構えて
狼狽える八郎の手を握る…立場が逆転して、今度は
喜美子が八郎を支える側に回る。エピソードの対比が
この朝ドラではよく使われますが
こういう対比があったのか…と息苦しくなりました。
恐らく、こうやってしっかり八郎に告知するために
自分の気持ちも揺るぎない状態に持っていくのに
季節もいくつか過ぎたんだなと。
自分も動揺したまま、八郎に話してしまえば
恐らくふたりともが負の感情をぶつけるばかりで
未来など見えなかったかもしれません。
八郎もまた、大崎先生のところを訪ねるシーンがありました。
自分の環境をなぞらえ、病気と向かい合うことでいいことも
あるとさらりと言う大崎先生…彼はきっと八郎にも
寄り添ってくれるに違いありません。
武志の病状は決して芳しくはないですが
どこかに希望をもちつつ、見届けたいと思います。