1話の武蔵の告白、牧からのキスをきっかけに、春田と牧、武蔵と牧の関係が大きく変わる回。

この回は構成が見事。
後輩カズの依頼をきっかけに、10年前に武蔵が春田を好きになった理由が明らかになり、夜のオフィスのマイマイとの会話で牧の春田への想いが語られる。
同時に、離婚を切り出されてその理由を探るべく蝶子が行動を開始する場面と、恋人との気持ちがすれ違い始める後輩カズをフォローするエピソードが進行する。

そして登場人物の感情表現がとにかくいい。
絶対に想いの届かない人を好きになり、押さえつけているその気持ちが時に爆発してしまう牧。
牧の想いを瞬時に理解し、春田の思いやりのなさをストレートに伝えるちず。
突然好意を向けてきた牧に戸惑いつつ、牧との関係を壊さないように行動する春田。

春田は、いつも行動や言動が先である。動いた後に、なぜ俺はこんなことを？と自分を振り返る。
この2話では、公園で牧を引き留める時咄嗟に口から出た「俺にはお前が必要なんだよ！」の意味を後から考えている。
この牧を必要だと思うこの気持ちは、牧を好きになる気持ちの原石だった。

最後に一つ。この回は劇伴がとても効果的かつ印象的に使われている。名曲があっての名場面になっていると実感させられる。
息つくところのない、2話は素晴らしい回である。