3.0
出演者 5.0
ストーリー 3.0
演技 5.0
映像 5.0
おっさんずラブ 第6話
見ていて苦しいし、イライラが止まらない回だった。
牧の両親へ挨拶に行ったその夜に、ちずを抱きしめた春田。この行動については、最終話後に、公式本や雑誌の記事で「この時、春田は確実に牧のことが好きだったから、ちずに揺れてはいなかった」「泣いている妹を慰める意味で抱きしめただけ」との説明(というか後付け)があったが、初見でそれが分かるわけもない。初見どころか、何度見てもあの行動は意味不明だし許せない。
誰がどう見ても、あれは「自分の気持ちにブレブレな春田」「ちずに揺れている春田」で、「ただの最低男」だった。
ストーリー上、ここでちずを抱きしめるシーンは必要だったという事情は理解してはいるが、この描写のせいで、春田という男の好感度が一気が下がってしまったことが残念。
本当にちずのことを大切に思ってるのなら、ちずを抱きしめる(ちずが期待してしまうようなことをする)なんて、ありえない。ここではっきりと「ごめん」「俺は牧のことが好きだから」と、きちんとちずに伝える春田の真摯な姿を見たかった。
ラストの、「好きじゃない」と苦しげに泣く牧と、子供のようにすがりついてから静かに涙を流す春田。このシーンのふたりの演技は圧巻で、言葉を失った。
ストーリーに対して、突っ込みたい箇所がいくらあろうと、それを充分に補う力のあるふたりの素晴らしい演技力には賞賛を送りたい。