メニュー

ジャンル からドラマを探す

出演者 からドラマを探す

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 話〜10話のあらすじ、放送時間、出演者、脚本家、主題歌、原作、いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうが見られる動画配信サイトの情報を掲載。 いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうの口コミ(口コミ)・感想・評価を投稿する事ができます。
4.1
(43件の口コミ)
出演者 4.1
ストーリー 4.0
演技 4.1
映像 4.0
(43件の口コミ)
フジテレビ系
初回: 2016年01月18日
最終回: 2016年03月21日
フジテレビ系 月 21:00-21:54

口コミ

5.0
出演者 5.0
ストーリー 4.5
演技 5.0
映像 5.0
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう

本当に大切な作品は、観終わった後も生き続ける。劇中のセリフや、シーンがそれぞれの日常に溶け込んで、いつのまにか心の一部になっている。『いつ恋』はきっと、そんなドラマの筆頭だ。

東京を舞台に、6人の若者の運命が交錯し、それぞれが痛みを抱えながら、もがきながらも幸せを探して歩んでいくさまを描いた群像劇。

『最高の離婚』の脚本家・坂元裕二が描き出す、日常に転がる哀しみや切なさ、願いを一見関係ないテキストに混ぜ込んだ「遠回しな切望」。有村架純、高良健吾、高畑充希、西島隆弘、森川葵、坂口健太郎といった若手実力派が体現する「痛苦しい純心」。

月9には珍しいシリアスなテイストの本作は、貧困や震災、孤独といった題材を描きながらも、その向こうにある微かな幸せを見つめる。

運送会社で働く「引っ越し屋さん」、彼に救われた介護士の女性、彼に依存する幼なじみと悪友、年上の恋人、やがて恋敵になる御曹司。この作品に登場する人物は、皆何かを諦めている。ある者は将来や自由を、ある者は夢を、ある者は恋を。いかにも作り物な、表面的なキャラ付けは皆無で、街に出れば歩いていそうな普遍性、つまり視聴者の私たちと同じ人間を描いている。

誰しも、理想と現実の狭間で苦しみ、なんとか折り合いをつけて日々を過ごしている。ただそれでも、幸せを諦めることだけはどうしても出来ない。このドラマは、キャラクターの中にある、取り繕っても隠しきれない想いが弾けるとき、観る者の感情を揺さぶる構造になっている。

例えば、本作で大きくブレイクした高橋一生演じる主人公の先輩・佐引。都会に染まってしまった利己的なズルい男のように見えて、誰よりも苦しんでいる。そんな彼の本音が明らかになるエピソードは、多くの視聴者の胸を震わせた。

高畑充希演じる主人公の恋人・木穂子が、隠していた真実をメールで明かすシーンも切ない。「わたしは新しいペンを買ったその日から、それが書けなくなる日のことを想像してしまう人間です」という独白に、共感した方も多いはずだ。

主人公の1人・練(れん)が絞り出すように語る「人身事故がありましたっていうアナウンスがあって。そういうときに隣にいた人が、普通の人がチッって舌打ちするのが聞こえるんです。電車何分か遅れるから。そういうの聞いたとき、何か、よく分かんない気持ちになります」というセリフは、都会で生きていく中ですり減っていく真心を的確に表している。

放送時に大いに反響を呼んだのは、6人が勢ぞろいした食事会のシーン。小夏(森川葵)の「うわべばっか楽しそうなふりして、嘘ばっか」という鋭い指摘で、それぞれの感情のダムが決壊してしまうさまは、いつ観ても心痛だ。

本作の主軸はラブストーリーであり、恋の名言も多い。「付き合ってるには二種類あるんだよ。好きで付き合ってる人たちと、別れ方がわからなくて付き合ってる人たち」「用があるくらいじゃ来ないよ。用がないから来たんだよ。顔が見たかっただけですよ」など、はっとさせられると同時に、「分かる」と強く同調してしまうものばかりだ。しかも、作品全体を通してではなく、毎話毎話心に染み入る言葉たちが登場する。

繊細な演技と名ゼリフに彩られた本作は、私たちの心に寄り添い、生活をほのかに照らしてくれる。冒頭に述べたとおり、観終えた後も終わらない。何ヶ月後か、ひょっとしたら何年後か、いつかこの温かみを思い出して、きっと泣いてしまうだろう。ずっと色褪せることのない、愛にあふれた手紙のように。

この口コミに対するコメント

{{review_comment.username}}

いいね {{review_comment.review_comment_like_count}}
削除

コメントを書く

コメントを投稿するにはログインして下さい!

ジャンル からドラマを探す

出演者 からドラマを探す