5.0
出演者 5.0
ストーリー 4.0
演技 5.0
映像 5.0
魔王
2018年だったかな?
公開されたリメイクドラマ『魔王』。
話の筋は似ていても、
出演キャラクターやラストの結末が韓国版とは違っていて、
個人的にはあのラストを決めたことに納得していない部分もあるけれど…。
物語の結末として、あれ以上のものが無かったのではないかとも考えている。
映像も赤と黒に彩られた、まさに復讐に相応しいカラーリングで、
ホラーのように背筋の寒くなる感じがした。
大野くんの演技には、はっきり言って驚かされたことを覚えている。
アイドルだし、それまでは舞台にしか上がってこなかった。
つまり、それほどの演技力がないから、テレビドラマには採用されないのだと思っていた。
まるきり、逆だったのだ。
舞台で映える生々しい生き様というか、
そういったものの発露が目覚ましい役者であり、
それがテレビという枠に収まったとしても、
決して嘘くさくなく、また美しい人間の在りようをまざまざと表現していたように思う。
あれから、何本も大野くんの作品は拝見した。
いずれも嘘くささを取っ払い、憑依しているかのごとく、
物語の主役がそこにいた。
「歌のおにいさん」のように明るいものも良いが、
「魔王」「鍵のかかった部屋」のような謎のある役が似合うと感じている。
人間の生々しさが窺い知れるからこそ、
静かな怖さが感じられるのだろうなぁ。
復活を期待して、また次回作にも出合えたらいい。