5.0
出演者 4.5
ストーリー 5.0
演技 4.5
映像 5.0
家売るオンナの逆襲 第4話
毎回今の深刻な社会問題をテーマに物語が展開されていく事が斬新。しかも、テーマを抽象的に捉えるのではなく、個々のケースを具に表現している点が秀逸。例えば今回働き方改革を主題にしている。働き蜂として近代日本の繁栄の一翼を担ってきた中年男が、定年を控え娘夫婦に自分のお眼鏡にかなった住まいを資金援助して買わせようという話だ。ところがわがまま娘は父の意図するところが解らず好き勝手な事を云う。この結論が良い。
紆余曲折ありで、三軒家が山路に最終的に提案した物件は彼らの意にあらず、娘夫婦の為の家ではなく、山路夫婦のこれからの人生を楽しむ為の家だった。その時の三軒家の言い放った内容がこうだった。「山路様は今までご家族様の為に朝から夜遅くまで頑張ってこられた。山路様の様な方々のおかげで今の繁栄が築かれた。奥様はそのご主人に文句一つ言う事無くじっと家族を守ってこられた。奥様は喫茶店をやってみたいという気持ちがおありの様ですが、先日いただいた奥様がおつくりになったお菓子は美味しくお店を始めたらすぐにでも繁盛しそうな腕前です。こちらの物件でお二人で喫茶店をなさってください。今まで残されたお金をどうかご自分の為にお使いになられてはいかがですか」と。そこで夫婦は家を購入する訳ですが、その結果はどうでもいい。三軒家の主張は同年輩の男たちに目の覚めるような痛快ヒットだ。視聴して1週間が経とうとしていますが今だにほっこりする気持ちです。
次回は他の意味で留守堂と三軒家の関係が明かされるのではないかという期待がある。