直虎は実は男だった可能性があるらしいですが、私はこの女性版直虎を支持します!
直虎の生きた時代、女性で当主というのは想像以上に大変だったでしょうから、
直虎凄い!……というわけではなく、
登場人物がとにかく、主役直虎の柴崎コウをはじめ、俳優込みで素敵過ぎる!
脚本に焦らされ、躍らされ、笑わされ、泣かされました。
キャスティングの素晴らしさ!
今川義元役の春風亭昇太とその母役の浅丘ルリ子の「怪演」。
おとわ、鶴丸、亀之丞の子役三人もいい!
和尚の小林薫や市原隼人、
矢本悠馬と田中美央の凸凹コンビ、
商人のムロツヨシや徳川家康の阿部サダヲ、
龍雲丸の柳楽優弥やサダヲの奥方菜々緒も光っていたし、
井伊直政役の菅田将暉に至っては、その内面の激しさを見事表現し、直虎役柴崎コウとの一対一のシーンも演じ切ってくれました。
直虎の恋愛模様が複雑な三角関係や四角関係で、当主としての苦悩、難題を解決していく様など見どころは数あれど、
やはり小野政次の高橋一生と井伊直虎の柴崎コウの関係が一番の見どころだと思います。
裏切り者の烙印を受けた小野政次が実は誰よりも直虎を思い井伊家を思っていたということがわかってからは、涙なしで見られない場面が多過ぎました。
小野政次が死を遂げるシーンは高橋一生と柴崎コウの役者魂の一騎打ちで、一瞬も目が離せず、政次の遺した辞世の句に感動し、井伊を、そして小野政次を思うからこそ小野政次の死のきっかけとなった敵をも懐に入れる直虎に感嘆しました。
その小野政次の幼少の鶴丸は、よくぞこの子を配役に選んでくれたと言いたい程政次に似ていたのと、政次自身も父親にだんだん物言いや外見が似てくるところにも、驚かされ感心させられました。
ラストは子どもの頃に戻った直虎と政次と直親と龍雲丸が出てきたり、
いつも直虎と政次が打っていた碁のシーンが出てきたりしたので、
ホッとした気持ちで見終えることができました。