「玉木宏と高橋一生が双子のドラマ」という認識はあったが、まさか開始2分で高橋一生が死ぬとは思わなかった。あれは確実に死んだ……でしょ?
2020年4月に始まる予定だった『竜の道』が、ようやく封切られることになった。別々の道を歩むことになった双子は、20年以上の歳月をかけて、両親を死に追い詰めた宿敵に復讐を果たす。ターゲットは運送会社社長の遠藤憲一。悪の道に入った兄が玉木宏、出世街道まっしぐらな弟が高橋一生だ。年の離れた妹・松本穂香曰く「一卵性だから顔はそっくり」の双子が、なぜこんなにも醤油(顔)と塩(顔)に分かれているのかは本編で。
カンテレが制作している火9ドラマ枠は、定期的に復讐モノを投下してくる。悲惨な人生を歩むことになった主人公が歯を食いしばりながら生きている様子を1年に1回は必ず見ている気がするし、今回は『10の秘密』に続く2期連続の復讐モノだ。ちょっとお腹いっぱいな気もするし、正反対の道を歩む主人公2人が積年の願いを叶えるべく動く物語はどこかで見たような気もしている。(ウロ……ウロ……)コロナの影響で編成が変わってしまったのか、終始薄暗い2時間の物語は大きな盛り上がりもなく、全体的に間延びしているようにも感じた。
ただ、作者急逝のために未完で幕を下ろした双子の物語が、どのような形で「完結」するのかは知りたい。玉木宏と“俺はお前でお前は俺で”状態だったはずの高橋一生は、何がどうなったら開始早々あんなにもボコられてしまうのだ。場をかき乱しそうな女優ランキング2020があったら間違いなく上位にランクインするだろう、松本まりかと奈緒の豹変っぷりにも期待したい。兎にも角にも、玉木宏と高橋一生の超美形ツインズを暫し楽しむことにする。