「ドラマBiz」で久々に“らしい”ドラマが来た!と喜んでおります。
たぶん、昨年4年期の「スパイラル」以来、自分的にはハマれる作品。
今期の中でもトップクラスの良作だとも思ってます。
このドラマは医療ドラマとしてカテゴライズされていますが、軸は病院経営のお話し。
スピードスケートの小平奈緒選手が勤める病院の、実話を基にした病院再生の物語です。
亡き父の跡を継いで患者と地域のために反対派にも臆さず病院の経営を立て直そうとする有原修平(小泉孝太郎さん)の改革は、多少強引と思えるもののきちんと筋が通っていてむしろ潔い。
かといって修平のカリスマ性が強調されている訳でもな...
「ドラマBiz」で久々に“らしい”ドラマが来た!と喜んでおります。
たぶん、昨年4年期の「スパイラル」以来、自分的にはハマれる作品。
今期の中でもトップクラスの良作だとも思ってます。
このドラマは医療ドラマとしてカテゴライズされていますが、軸は病院経営のお話し。
スピードスケートの小平奈緒選手が勤める病院の、実話を基にした病院再生の物語です。
亡き父の跡を継いで患者と地域のために反対派にも臆さず病院の経営を立て直そうとする有原修平(小泉孝太郎さん)の改革は、多少強引と思えるもののきちんと筋が通っていてむしろ潔い。
かといって修平のカリスマ性が強調されている訳でもなく、独裁的な存在でもないところも好感が持てます。
他の医療ドラマの難しい病例の名前や症状などまるで頭に入って来ないのに、このドラマの数字や経営の話は比較的無理なく理解できるので観やすいのも嬉しい。
リズミカルなセリフ回しがテンポ良く、過剰な演出も少なめなので、それがこのストーリーを見せる手法としてはベストな方法なのだとも感じさせてもらえます。
そのおかげで、事が上手く運んだ時の爽快感は池井戸作品さながらの気持ち良さ。
さらに自分が一番に気に入っているのは、高嶋政伸さんの起用の仕方です。
すっかり怪演俳優としてのイメージが定着している高嶋さんが、このドラマではちょっと気弱で会社でも家庭でも言いたいことが言えない真面目な銀行員・倉嶋亮介役。
倉嶋は経営が傾いた有原総合病院の立て直しをサポートするために銀行から病院に派遣され事務長となりますが、誰よりも修平のことを素直に理解しようとする人物となっていきます。
決断は早いがなかなか周囲の理解が得られない修平と、外部の人間だからこそ疑問に思うことを持ち合わせる倉嶋のコンビの活躍がちょっと楽しみ。
今期放送されているドラマの中でも、この2人が最高のバディとなる予感がします。
何より、高嶋さんの俳優としての振り幅を信頼しているからこそのキャスティングだと感じさせてもらえるところが、このドラマを信用したいと思える大きなポイントになっています。
それにしっかりと応えている高嶋さんもまた、良い俳優さんですね。
ちょっと「HOTEL」を思い出しちゃうな~。
第2話冒頭でスパッと解任されてしまった叔父の有原健次郎を演じた光石研さんもいい演技でしたし、看護部長役の浅田美代子さんや修平の妻・志保役の小西真奈美さんも良き理解者として癒しの存在。
変わり者のエンジニア役の片桐仁さんも、今後どんな風にストーリーに絡んでくるのか気になる~!
派手さはありませんし、医療ドラマであっても血がドバドバの手術シーンも出てきませんが、「ドラマBiz」らしい堅実な作りの良作でかなりのオススメです。