ダウンタウンの松本人志とSMAPの中居正広が連続ドラマＷ主演という物凄い話題性で始まったこのドラマ。見始めたほとんどの人は彼らのファンで、ドラマの内容にはさほど期待はしていなかったと思います。かくいう私も松っちゃんのファンで、学園コントの延長的イメージで見始めたんです。実際に松っちゃんの演技は決して上手ではなくどこかコントを見ているようで、何が起こるか分からない中居くんとのアドリブシーンはこのドラマの見所となりましたが、それもどこかコントのようでした。ただそれらは欠点ではなく、ファンからするとそこが魅力であり、ますます次はどんな絡みを見せてくれるんだろうと楽しみで仕方なかったんです。
でもそれらは、ドラマの内容は二の次にした楽しさです。
こんな見方をしていた私の考えを根底から覆したのが、8話の松っちゃんと中居くんが漫才をする回です。
それまでにもシリアスな内容の回はありましたが、この話には病気で余命少ない女子生徒が出てきます。生きることに楽しさを見いだせない彼女に、松っちゃん演じる南波先生が「笑うことができるのは人間だけや。人は笑うために生きてるんや」と言うシーン(セリフはうろ覚えですが)。感動しました！！
それ以来コントの延長ではなく、コントのように見せかけた深みのある人間ドラマとして見るようになりました。
セリフの端々に漫才では見せない松っちゃんの本音が垣間見える、実に貴重なドラマです。